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来週の相場で注目すべき3つのポイント:CeBIT 2017、IPOラッシュ、森友学園問題

注目トピックス 市況・概況

■株式相場見通し

予想レンジ:上限19500-下限19000円

来週も19000-19500円処でのもち合いレンジでの攻防が続きそうで、期末要因に伴い商いが膨らみづらいなか、インデックスに絡んだ売買の影響を受けやすいだろう。レンジをなかなか上放れないなか、価格帯別出来高では商いが積み上がっている水準のため、こう着が長期化してくることにより、いったんは利食いの動きが強まる可能性がありそうだ。

また、先週はファナック<6954>などへのインデックスに絡んだ商いが日経平均を下支えしていたが、一方では中小型株には利食いが強まっており、マザーズ指数のトレンドもややシグナルが悪化傾向にある。日経平均の底堅さよりも、中小型株の弱さがセンチメントを悪化させ、商いを手控えさせる可能性もある。その他、IPOラッシュのなかで今週も多くのIPOが控えている。IPO銘柄に短期資金なども集中することから、他の中小型株には換金売りの動きが意識される。

外部要因では、先週、トランプ政権として初めてとなる予算編成の指針「予算教書」の骨格が議会に提出された。国防費を大幅に増やすため、それ以外の予算を大胆に削減する内容となっている。もっとも、議会がこの方針の大部分を受け入れる可能性はほとんどないとみられている。政権運営への不透明感から、方向性が掴みづらくなろう。また、G20(財務相・中央銀行総裁会議)が開かれ、保護主義的な主張を続ける米国と各国が、自由貿易の推進といったこれまでの合意事項を維持できるかが焦点なり、この声明を受けた為替市場の動向なども見極めたいところだ。

さらに、国内では「森友学園問題」に関する政治リスクを警戒する声も聞かれてきている。国会では、衆参両院の予算委員会で、「森友学園」の籠池理事長の証人喚問を23日に行う予定である。籠池氏が「この学園を作るにあたっては、安倍総理大臣の寄付金が入っている」などと述べたことから、発言内容次第では波乱の相場展開となる可能性がある。

イベントとしては、20日から世界最大級IT関連見本市「CeBIT(セビット)2017」(国際情報通信技術見本市)が開催される。「CeBIT 2017」の焦点は、仮想現実(バーチャルリアリティ)、AI(人工知能)、サイバーセキュリティ、自律システム、ヒューマノイドロボットといった、デジタル最新技術である。



■為替市場見通し

来週のドル・円は上げ渋りか。米連邦準備理事会(FRB)は14-15日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で3カ月ぶりの利上げに踏み切ったが、利上げペース加速の思惑は大幅に後退した。米長期金利の大幅な上昇は当面期待できないことから、米経済指標が予想を下回った場合、調整的なドル売りが増える可能性がありそうだ。

米利上げは、2016年の1回から2017年は3月を含めて3回行われると予想されていることから、日米金利差の段階的な拡大を見込んだドル買いは継続する可能性はある。ただし、現在のドル・円相場は日米金利差の一定の拡大を織り込んだ水準になっているとの見方は多く、新たなドル買い材料が提供されない場合、ドル上昇が続くことは難しくなるとの声が聞かれている。



■来週の注目スケジュール

3月20日(月):ユーロ圏財務相会合、IT見本市「CeBIT」など
3月21日(火):公示地価、コンビニ売上高、米経常収支など
3月22日(水):貿易収支、全産業活動指数、米中古住宅販売件数など
3月23日(木):工作機械受注、米新規失業保険申請件数、ECB経済報告など
3月24日(金):独製造業PMI、ユーロ圏総合PMI、米製造業PMIなど




<TM>

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