欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米利上げ観測で買い継続も政策不透明感が重し
[17/03/31]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
今日の欧米外為市場では、ドル・円は小じっかりの値動きを予想したい。米連邦準備制度理事会(FRB)の年内利上げペース加速観測からドル買いに振れやすい地合いが続く見通し。ただ、引き続きトランプ政権の経済政策への先行き不透明感などにより、ドルの上値は重く、利益確定売りも見込まれる。
前日発表された米国の10-12月期GDP確定値が上方修正され、旺盛な個人消費を柱に米国経済の強さが示された。また、堅調な経済指標のほか、NY連銀のダドリー総裁が「FRBは利上げ継続とバランスシート縮小の必要がある」と述べており、FRB当局者の利上げに前向きな見解も材料視された。本日のアジア市場でドル・円は、1週間ぶりに一時112円台を回復。ある市場筋は、「日経平均株価が引けにかけて下落し、ドル・円は111円台に戻ったが、押し目買いが観測され値を下げにくい」とし、ドルの地合いの強さを指摘する。
今晩は、21時半発表の米国の2月コアPCE価格指数が材料視されそうだ。市場コンセンサスは1月から横ばいの前年比+1.7%。FRBがインフレ目標とする+2.0%には到達していないが、改善傾向に変わりなければ利上げ加速観測は継続し、ドル買いの材料となろう。そのほか、23時のカシュカリ米ミネアポリス連銀総裁(FOMCで投票権あり)の発言も注目される。ただ、トランプ政権が通貨安政策の国を処罰するとの前日の報道に対して警戒感が残されており、ドルの上値の重さが意識されれば売りに転じる可能性もあろう。(吉池 威)
【今日の欧米市場の予定】
・17:30 英・10-12月期GDP確定値(前年比予想:+2.0%、改定値:+2.0%)
・17:30 英・10-12月期経常収支(予想:-160億ポンド、7-9月期:-255億ポンド)
・18:00 ユーロ圏・3月消費者物価指数速報値(前年比予想:+1.8%、2月:+2.0%)
・21:00 南ア・2月貿易収支(予想:+16億ランド、1月:-108億ランド)
・21:30 米・2月個人所得(前月比予想:+0.4%、1月:+0.4%)
・21:30 米・2月個人消費支出(PCE)(前月比予想:+0.2%、1月:+0.2%)
・21:30 米・2月コアPCE価格指数(前年比予想:+1.7%、1月:+1.7%)
・22:45 米・3月シカゴ購買部協会景気指数(予想:56.9、2月:57.4)
・23:00 米・3月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値(予想:97.6、速報値:97.6)
・23:00 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁質疑応答
・23:30 ブラード米セントルイス連銀総裁講演
<WA>
前日発表された米国の10-12月期GDP確定値が上方修正され、旺盛な個人消費を柱に米国経済の強さが示された。また、堅調な経済指標のほか、NY連銀のダドリー総裁が「FRBは利上げ継続とバランスシート縮小の必要がある」と述べており、FRB当局者の利上げに前向きな見解も材料視された。本日のアジア市場でドル・円は、1週間ぶりに一時112円台を回復。ある市場筋は、「日経平均株価が引けにかけて下落し、ドル・円は111円台に戻ったが、押し目買いが観測され値を下げにくい」とし、ドルの地合いの強さを指摘する。
今晩は、21時半発表の米国の2月コアPCE価格指数が材料視されそうだ。市場コンセンサスは1月から横ばいの前年比+1.7%。FRBがインフレ目標とする+2.0%には到達していないが、改善傾向に変わりなければ利上げ加速観測は継続し、ドル買いの材料となろう。そのほか、23時のカシュカリ米ミネアポリス連銀総裁(FOMCで投票権あり)の発言も注目される。ただ、トランプ政権が通貨安政策の国を処罰するとの前日の報道に対して警戒感が残されており、ドルの上値の重さが意識されれば売りに転じる可能性もあろう。(吉池 威)
【今日の欧米市場の予定】
・17:30 英・10-12月期GDP確定値(前年比予想:+2.0%、改定値:+2.0%)
・17:30 英・10-12月期経常収支(予想:-160億ポンド、7-9月期:-255億ポンド)
・18:00 ユーロ圏・3月消費者物価指数速報値(前年比予想:+1.8%、2月:+2.0%)
・21:00 南ア・2月貿易収支(予想:+16億ランド、1月:-108億ランド)
・21:30 米・2月個人所得(前月比予想:+0.4%、1月:+0.4%)
・21:30 米・2月個人消費支出(PCE)(前月比予想:+0.2%、1月:+0.2%)
・21:30 米・2月コアPCE価格指数(前年比予想:+1.7%、1月:+1.7%)
・22:45 米・3月シカゴ購買部協会景気指数(予想:56.9、2月:57.4)
・23:00 米・3月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値(予想:97.6、速報値:97.6)
・23:00 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁質疑応答
・23:30 ブラード米セントルイス連銀総裁講演
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