欧米為替見通し:ドル・円は上値の重い展開か、米税制改革に期待も北朝鮮などに懸念
[17/10/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
今日の欧米外為市場では、ドル・円は上値の重い展開を予想したい。欧州中央銀行(ECB)のやや穏健な量的緩和縮小の方針を受け、米国の税制改革期待を背景にマネーはドルに集中しやすい地合い。ただ、北朝鮮リスクの再燃などで、ドル・円は節目の115円に向け上昇ペースが鈍くなりそうだ。
ECBは前日開催した理事会で、資産買い入れプログラムの規模縮小と期間延長を決めた。一方で、今後の経済情勢次第では規模の拡大や期間の延長に含みを残したことで、市場ではECBの性急な緩和縮小への警戒感が後退し、ユーロ売りが強まった。対照的に、米下院による2018会計年度の予算決議案の可決で年内の税制改革実現への期待感から、ドル買い地合いに振れている。ドル・円は本日アジア市場で3カ月ぶり高値圏の114円前半を中心とした値動きになった。
今晩は、21時半発表の米国の7-9月期国内総生産(GDP)速報値が注目される。市場コンセンサスは前期比年率+2.6%と、4-6月期の+3.1%を下回る見通し。ただ、25日発表の9月新築住宅販売戸数は2007年以来の高水準となるなど消費の好調さが示され、GDPは予想を上回る可能性もあろう。また、米国の株価が過去最高値圏に強含み、10年債利回りも節目の2.50%まで上昇余地があることから、株価高・金利高がドルを一段と押し上げる展開もありうる。
ただ、ドル・円は上値の重さが意識されそうだ。トランプ米大統領の日本などアジア諸国歴訪が予定されるなか、北朝鮮が太平洋上で水爆実験実施の可能性を示唆しており、新たな軍事的行為が警戒される。また、米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長人事が大詰めを迎えており、積極的なドル買いは手控えられるだろう。(吉池 威)
【今日の欧米市場の予定】
・17:00 欧州中央銀行(ECB)専門家予測調査
・21:30 米・7-9月期GDP速報値(前期比年率予想:+2.6%、4-6月期:+3.1%)
・23:00 米・10月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値(予想:100.7、速報値:101.1)
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ECBは前日開催した理事会で、資産買い入れプログラムの規模縮小と期間延長を決めた。一方で、今後の経済情勢次第では規模の拡大や期間の延長に含みを残したことで、市場ではECBの性急な緩和縮小への警戒感が後退し、ユーロ売りが強まった。対照的に、米下院による2018会計年度の予算決議案の可決で年内の税制改革実現への期待感から、ドル買い地合いに振れている。ドル・円は本日アジア市場で3カ月ぶり高値圏の114円前半を中心とした値動きになった。
今晩は、21時半発表の米国の7-9月期国内総生産(GDP)速報値が注目される。市場コンセンサスは前期比年率+2.6%と、4-6月期の+3.1%を下回る見通し。ただ、25日発表の9月新築住宅販売戸数は2007年以来の高水準となるなど消費の好調さが示され、GDPは予想を上回る可能性もあろう。また、米国の株価が過去最高値圏に強含み、10年債利回りも節目の2.50%まで上昇余地があることから、株価高・金利高がドルを一段と押し上げる展開もありうる。
ただ、ドル・円は上値の重さが意識されそうだ。トランプ米大統領の日本などアジア諸国歴訪が予定されるなか、北朝鮮が太平洋上で水爆実験実施の可能性を示唆しており、新たな軍事的行為が警戒される。また、米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長人事が大詰めを迎えており、積極的なドル買いは手控えられるだろう。(吉池 威)
【今日の欧米市場の予定】
・17:00 欧州中央銀行(ECB)専門家予測調査
・21:30 米・7-9月期GDP速報値(前期比年率予想:+2.6%、4-6月期:+3.1%)
・23:00 米・10月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値(予想:100.7、速報値:101.1)
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