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半導体関連の売り一巡を見極めつつ、OPEC通過後の上昇を意識【クロージング】

注目トピックス 市況・概況
29日の日経平均は反発。110.96円高の22597.20円(出来高概算17億株)で取引を終えた。28日の米国市場は、NYダウが250ドル超の上昇となり、最高値を更新した。次期FRB議長に指名されているパウエルFRB理事が、公聴会で緩やかな利上げ路線の継続に言及したことで買いが先行。北朝鮮によるミサイル発射を受けてナスダックは一時下げに転じる場面もみられたが、その後急速に切り返すなど、影響は限定的だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比130円高の22630円となるなか、朝方はこれにサヤ寄せする格好から買いが先行した。

ただし、半導体関連銘柄は、需要がピークアウトしたとの見方が浮上するなか、東エレク<8035>が引き続き弱い値動きから日経平均の重しとなっている。そのため、寄付き直後に22643.93円まで上げ幅を広げた後は、22550円処を中心とした狭いレンジ取引が続いた。セクターでは、鉄鋼、保険、パルプ紙、その他金融、銀行が堅調。半面、電気機器、その他製品、石油石炭が弱い。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1500を超えており、全体の7割を占めている。

日経平均は狭いレンジでの取引となったが、5日線を上回っての底堅い値動きをみせていた。東エレクが5%超の下落となる半面、ファーストリテ<9983>、日東電<6988>の強い値動きが日経平均を下支えしている。また、鉄鋼のほか、保険、その他金融、銀行といった金融関連セクターへの物色が強まるなど、理想的な循環物色がみられており、良好な需給状況がうかがえる。

引き続き半導体関連の動向が注目されるほか、明日は石油輸出国機構(OPEC)総会が開催されることから、これを見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすい面もある。北朝鮮情勢も引き続き警戒する必要があるなか、こう着感の強い相場展開が意識される。ただし、半導体関連の売り一巡を見極めつつ、OPEC総会の通過後は現在のもち合いレンジからの上放れが意識されそうである。(村瀬智一)



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