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欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米FOMCのタカ派寄り声明は期待薄

注目トピックス 市況・概況
今日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。トランプ米大統領の一般教書演説を無難に終え、米連邦準備制度理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)後の声明が焦点。ただ、それほどタカ派的な見解は見込めず、ドル買いは小幅にとどまりそうだ。

ドル・円は本日のアジア市場で、日銀による国債買い入れオペ増額を受け、長期金利の低下に伴う円売りで一時109円09銭まで上昇。その後のトランプ米大統領の一般教書演説では、大統領選の公約でもあったインフラ整備への言及で米株式先物のプラス圏推移が続き、米長期金利も高止まりとなり、ドル買いが観測された。ただ、具体的な政策内容が来月以降に持ち越されたためドルの買いは長続きせず、109円台の上値の重さが目立った。日銀オペ増額も「特にサプライズではなかったため、円売りは限定的」(ある市場筋)との指摘がみられる。

一方、今晩は米FOMC声明が注目される。今回は現行の金融政策は据え置きの公算で、景気認識やインフレ見通しを受けて年3回以上の利上げシナリオが維持されるかが焦点となる。2月3日に任期切れを迎えるイエレン議長にとっては最後の会合で、今後の引き締め方針を堅持するとみられ、その点ではドル買いに振れやすい展開となるだろう。ただ、後任のパウエル理事を議長とする新体制の政策決定を縛らないよう配慮する可能性があり、強気なスタンスを期待する参加者はドル買いを進めづらいだろう。また、月末に伴う取引も予想される。上昇基調のユーロやポンドなど欧州通貨の買いが膨らめば、ドルの上昇を抑える材料となりそうだ。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・17:55 独・1月失業率(予想:5.4%、12月:5.5%)
・19:00 ユーロ圏・1月消費者物価指数速報値(前年比予想:+1.2%、12月:+1.4%)
・19:00 ユーロ圏・12月失業率(予想:8.7%、11月:8.7%)
・21:00 南ア・12月貿易収支(予想:+101億ランド、11月:+130億ランド)
・21:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:+4.5%)
・22:15 米・1月ADP雇用統計(予想:+18.5万人、12月:+25.0万人)
・22:30 米・10-12月期雇用コスト指数(前期比予想:+0.6%、7-9月期:+0.7%)
・22:30 カナダ・11月GDP(前月比予想:+0.4%、10月:0.0%)
・23:45 米・1月シカゴ購買部協会景気指数(予想:64.0、12月:67.8)
・24:00 米・12月中古住宅販売成約指数(前月比予想:+0.5%、11月:+0.2%)
・04:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)声明発表(政策金利は1.25-1.50%に据え置き予想)




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