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日経平均は23000円に跳ね返されるもマザーズは浮上態勢【クロージング】

注目トピックス 市況・概況
30日の日経平均は小幅に上昇。21.28円高の22869.50円(出来高概算13億9000万株)で取引を終えた。29日の米株高の流れを引き継ぐ格好から買いが先行すると、寄り付き直後には23032.17円と23000円を捉える局面もみられた。しかし、依然として心理的な抵抗として意識されており、結果的には再びこの抵抗に跳ね返される格好となり、後場寄り付き直後には下げに転じる局面もみられた。グローベックスの米先物が弱含みに推移していたほか、上海市場が下げに転じたことも消極的にさせたようである。

ただし、売り圧力も低下しているとみられ、その後は小幅上昇でのこう着感の強い相場展開が続いた。また、TOPIXやJPX400のリバランスを控えていたことも、大きなトレンドを出難くさせていたようである。そんな中、個人主体の中小型株物色が活発となり、マザーズ指数は1%超の上昇となった。セクターでは任天堂<7974>が終日強含みに推移した流れから、その他製品が上昇率トップ。鉱業、水産農林、パルプ紙が堅調。半面、精密機器、輸送用機器の弱さが目立っている。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>が日経平均を下支えしている。

さすがに米株高の流れから、日経平均は23000円を明確に上放れる展開が意識されていたが、出来高が膨らみづらい需給状況の中では、エネルギー不足といったところである。また、8月4週の投資主体別売買動向では、海外投資家が現物で840億円(前週は3449億円)の売り越しとなったことも、消極的にさせていたとみられる。ただし、海外投資家は、例年8月は売り越す流れであり、来週発表の8月5週分でさらに売越額が低下していれば、底入れも意識されてくるだろう。

また、日経平均は23000円に跳ね返されたものの、下を売り込むエネルギーもなく、全体としては底堅さが意識されていた。その中でマザーズなどの中小型株への物色が勢いをみせてきている。物色対象には広がりがみられていないが、需給状況の良好な銘柄やトレンドの強い銘柄などには短期筋の値幅取り狙いの資金が集中する動きもみられている。個人の需給整理が一巡しているようだと、全般こう着の中でもセンチメントを明るくさせそうだ。



<AK>

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