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イールドカーブの逆転に対する警戒感が根強く【クロージング】

注目トピックス 市況・概況
28日の日経平均は大幅続落。344.97円安の21033.76円(出来高概算12億2000万株)で取引を終えた。これまでリセッション(景気後退)の前兆とされてきた長短金利の逆転(イールドカーブの逆転)に対する警戒感が根強く、積極的な参加者が限られる中で、利食い優勢の展開となった。シカゴ先物にサヤ寄せする格好から21200円を下回って始まった日経平均は、寄り付きを高値に下げ幅を広げており、一時20974.19円と21000円を割り込む局面もみられた。その後は日銀のETF買い入れ観測から下げ渋りをみせており、大引けでは辛うじて21000円をキープしている。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1800を超えており、全体の8割を占めている。セクターでは、空運を除いた32業種が下落し、石油石炭の下落率が4%を超えたほか、海運、倉庫運輸、証券、金属製品、卸売、医薬品、陸運の下落率が2%を超えた。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ユニファミマ<8028>、テルモ<4543>、KDDI<9433>、アステラス薬<4503>が重石となっている。

世界的な景気後退懸念が根強く、実質新年度相場ながらも積極的な参加者は不在のようである。また、米中貿易交渉や英国のEU離脱の動向を見極めたいとの思惑もあり、手控えムードが強いであろう。日経平均は後場に下げ渋る動きをみせていたが、これは日銀のETF買い入れによるインデックス売買が支えた格好であろう。一方で、配当再投資に伴う需給要因も一巡したことから出来高も膨らみづらく手掛かり難といったところである。

明日は週末要因からより積極的な参加者は限られよう。グローベックスの米株先物はNYダウが100ドル近く下落して推移しており、28日の米国市場が底堅い値動きをみせてくるようだと、一先ず自律反発が期待されるところである。ただし、オーバーウィークでポジションを取る向きは限られており、自律反発をみせたとしても、その後は不安定な値動きになりそうである。

中小型株も一部の材料株に資金が集中する以外は、弱含みで推移している。ただし、インデックス主導で大きく振らされる状況が見られる中では、値動きの軽い中小型株での短期的な値幅取りの売買にとどまりそうである。



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