欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、調整売り継続も地政学リスクで買い戻し
[19/12/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
30日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。年末に向けた持ち高調整でドル売りが継続する見通し。ただ、イスラム教シーア派組織の活動拠点に対する米軍の攻撃により地政学リスクが意識され、ドルは買い戻しも見込まれる。
前週末から年末のポジション調整によるドル売りが強まっている。本日のアジア市場でドル・円はその流れを受け継ぎ、109円40銭付近でもみ合った後はドル売りが再開。日経平均株価の軟調地合いも円買いを支援し一時109円07銭まで弱含んだ。ただ、国内勢を中心とした押し目買いで、ドル・円は下げ渋っている。明日発表の中国製造業PMIは前回を下回るとの警戒感が広がるものの、引き続き米中貿易協議での一段の進展期待を背景に、さらに大きなドル売り・円買いは想定しにくい。
この後の海外市場でも、持ち高調整のドル売りが主体となる見通し。その一方で、地政学リスクを意識した安全通貨の買いが見込まれる。米国防総省は前日、イスラム教シーア派組織のイラクとシリアでの活動拠点を爆撃したと発表。米国と同組織を後押しするイランとの緊張が懸念される。また、米朝非核化協議の決裂にも不安が広がる。そのため、ドルや円など安全通貨に買いが入りやすいなかドル・円は円買い先行が見込まれるものの、ドルの買い戻しが109円台前半でサポートとなろう。(吉池 威)
【今日の欧米市場の予定】
・18:30 英・11月銀行協会住宅ローン承認件数(予想:41200件、10月:41219件)
・23:45 米・12月シカゴ購買部協会景気指数(予想:48.0、11月:46.3)
・24:00 米・11月中古住宅販売成約指数(前月比予想:+1.3%、10月:-1.7%)
・24:30 米・12月ダラス連銀製造業活動指数(予想:0.0、11月:-1.3)
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前週末から年末のポジション調整によるドル売りが強まっている。本日のアジア市場でドル・円はその流れを受け継ぎ、109円40銭付近でもみ合った後はドル売りが再開。日経平均株価の軟調地合いも円買いを支援し一時109円07銭まで弱含んだ。ただ、国内勢を中心とした押し目買いで、ドル・円は下げ渋っている。明日発表の中国製造業PMIは前回を下回るとの警戒感が広がるものの、引き続き米中貿易協議での一段の進展期待を背景に、さらに大きなドル売り・円買いは想定しにくい。
この後の海外市場でも、持ち高調整のドル売りが主体となる見通し。その一方で、地政学リスクを意識した安全通貨の買いが見込まれる。米国防総省は前日、イスラム教シーア派組織のイラクとシリアでの活動拠点を爆撃したと発表。米国と同組織を後押しするイランとの緊張が懸念される。また、米朝非核化協議の決裂にも不安が広がる。そのため、ドルや円など安全通貨に買いが入りやすいなかドル・円は円買い先行が見込まれるものの、ドルの買い戻しが109円台前半でサポートとなろう。(吉池 威)
【今日の欧米市場の予定】
・18:30 英・11月銀行協会住宅ローン承認件数(予想:41200件、10月:41219件)
・23:45 米・12月シカゴ購買部協会景気指数(予想:48.0、11月:46.3)
・24:00 米・11月中古住宅販売成約指数(前月比予想:+1.3%、10月:-1.7%)
・24:30 米・12月ダラス連銀製造業活動指数(予想:0.0、11月:-1.3)
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