個人投資家・有限亭玉介:米中半導体戦争で関連株は中長期で監視【FISCOソーシャルレポーター】
[21/01/23]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家「有限亭玉介」氏(ブログ:儲かる株情報「猫旦那のお株は天井知らず」)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
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※2021年1月18日13時に執筆
株&猫ブログ「儲かる株情報『猫旦那のお株は天井知らず』」を執筆しております、有限亭玉介と申します。
新型コロナで世間が大変な中で着々と動き始めている世界的な半導体市場の盛り上がりには、投資家として注目しておきたいもんです。米中貿易戦争の渦中に生まれたバイデン大統領の対中政策の方向性は手探り状態である中、5G関連のIoT(モノのインターネット)やスマートフォン、EV(電気自動車)などの次世代自動車のキーを握る半導体市場を制するのはどの国でしょうか。
世界の製造業を牽引する中国では、現状として半導体分野の多くを米国に依存していると知られています。世界の覇権を狙う習近平政権としては2025年を目途に半導体自給率を70%まで引き上げるよう目標に掲げており、投資家としては世界各国の半導体企業の関係を見ながら今後の動向を注視する必要がありそうです。
米国の調査会社によると中国の半導体自給率は19年実績で15.7%であり、目標までは険しい道のりと言えます。ただ、AIをはじめ先端技術を持つ中国の成長速度と日韓企業からの人材流入が加速すれば70%という目標に到達しなくとも、大幅に自給率を上げる可能性はあるかと思います。
1月8日、半導体受託生産(ファウンドリー)で世界トップである台湾のTSMCは、2020年の売上高が過去最高を記録したと発表しました。米アップルは同社の主要顧客でもあり、同社以外でもシェア上位のファウンドリー企業の多くが東アジアに集中しています。まさに東アジアは世界中の半導体製造において重要拠点です。
中国と台湾の一部地政学リスクへの懸念はあるものの、地理的に距離が近い事は経済活動の上でメリットがあり、中国の成長を後押しするものになるはずです。ファーウェイなど5G分野で世界を席巻する中国が半導体市場での地位を上げれば、5Gを活用した先の未来にまで影響力を持つ事になるでしょう。
そんな中、日本企業も半導体市場において重要な立ち位置であるとの認識は必要です。半導体製造装置に関しても日本と米国の存在感は強く、それらに使われる部品やフッ化水素、ウエハーなど、日本企業がシェアを占める製品無しには世界の半導体の製造が滞ってしまう可能性さえもあると覚えておきたいですな。
再生ウエハーで世界一のシェアを持つ三益半導体<8155>などの独自技術を持つ企業は同関連の中でも一目置かれている模様で、チャートもしっかり右肩上がりです。インテルなど海外との繋がりが強い三菱系の半導体商社である菱洋エレクトロ<8068>も、昨年12月中旬からおよそ1ヶ月で1000円近く株価を上げております。
その他には、液晶用塗布装置で世界首位のタツモ<6266>や真空シールで高シェアを誇るフェローテク<6890>なども、そのチャートからも監視を継続させています。半導体ウエハー平面研削盤を手掛ける和井田製作所<6158>もしっかり上昇トレンドに入っております。また、半導体の各種テストサービスを提供するテラプローブ<6627>もチャート(週足)からしても保ち合いを上抜けてきていますねぇ。
今後、間違いなく半導体市場において中国の影響力は増してくるでしょう。2021年も半導体ビジネスが活況との予測があるのと同時に、現行では供給が間に合わずに各国メーカーが取り合いの状況でもあります。製造業大国である中国としては、いち早く半導体製造の技術を手に入れて世界経済の覇権を握りたいとの思惑はあるでしょう。その上で日本の関連企業は中長期での成長性に期待しつつ、押し目狙いで監視しておきたいもんですな。
さて、ちょっとお話が長くなりましたが、あたくしのブログではそんな「今強含んでいる個別株・テーマ株」を紹介しています。お暇があれば覗いてみてやってください。愛猫「なつ」と共にお待ち申し上げております。
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執筆者名:有限亭玉介
ブログ名:猫旦那のお株は天井知らず
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※2021年1月18日13時に執筆
株&猫ブログ「儲かる株情報『猫旦那のお株は天井知らず』」を執筆しております、有限亭玉介と申します。
新型コロナで世間が大変な中で着々と動き始めている世界的な半導体市場の盛り上がりには、投資家として注目しておきたいもんです。米中貿易戦争の渦中に生まれたバイデン大統領の対中政策の方向性は手探り状態である中、5G関連のIoT(モノのインターネット)やスマートフォン、EV(電気自動車)などの次世代自動車のキーを握る半導体市場を制するのはどの国でしょうか。
世界の製造業を牽引する中国では、現状として半導体分野の多くを米国に依存していると知られています。世界の覇権を狙う習近平政権としては2025年を目途に半導体自給率を70%まで引き上げるよう目標に掲げており、投資家としては世界各国の半導体企業の関係を見ながら今後の動向を注視する必要がありそうです。
米国の調査会社によると中国の半導体自給率は19年実績で15.7%であり、目標までは険しい道のりと言えます。ただ、AIをはじめ先端技術を持つ中国の成長速度と日韓企業からの人材流入が加速すれば70%という目標に到達しなくとも、大幅に自給率を上げる可能性はあるかと思います。
1月8日、半導体受託生産(ファウンドリー)で世界トップである台湾のTSMCは、2020年の売上高が過去最高を記録したと発表しました。米アップルは同社の主要顧客でもあり、同社以外でもシェア上位のファウンドリー企業の多くが東アジアに集中しています。まさに東アジアは世界中の半導体製造において重要拠点です。
中国と台湾の一部地政学リスクへの懸念はあるものの、地理的に距離が近い事は経済活動の上でメリットがあり、中国の成長を後押しするものになるはずです。ファーウェイなど5G分野で世界を席巻する中国が半導体市場での地位を上げれば、5Gを活用した先の未来にまで影響力を持つ事になるでしょう。
そんな中、日本企業も半導体市場において重要な立ち位置であるとの認識は必要です。半導体製造装置に関しても日本と米国の存在感は強く、それらに使われる部品やフッ化水素、ウエハーなど、日本企業がシェアを占める製品無しには世界の半導体の製造が滞ってしまう可能性さえもあると覚えておきたいですな。
再生ウエハーで世界一のシェアを持つ三益半導体<8155>などの独自技術を持つ企業は同関連の中でも一目置かれている模様で、チャートもしっかり右肩上がりです。インテルなど海外との繋がりが強い三菱系の半導体商社である菱洋エレクトロ<8068>も、昨年12月中旬からおよそ1ヶ月で1000円近く株価を上げております。
その他には、液晶用塗布装置で世界首位のタツモ<6266>や真空シールで高シェアを誇るフェローテク<6890>なども、そのチャートからも監視を継続させています。半導体ウエハー平面研削盤を手掛ける和井田製作所<6158>もしっかり上昇トレンドに入っております。また、半導体の各種テストサービスを提供するテラプローブ<6627>もチャート(週足)からしても保ち合いを上抜けてきていますねぇ。
今後、間違いなく半導体市場において中国の影響力は増してくるでしょう。2021年も半導体ビジネスが活況との予測があるのと同時に、現行では供給が間に合わずに各国メーカーが取り合いの状況でもあります。製造業大国である中国としては、いち早く半導体製造の技術を手に入れて世界経済の覇権を握りたいとの思惑はあるでしょう。その上で日本の関連企業は中長期での成長性に期待しつつ、押し目狙いで監視しておきたいもんですな。
さて、ちょっとお話が長くなりましたが、あたくしのブログではそんな「今強含んでいる個別株・テーマ株」を紹介しています。お暇があれば覗いてみてやってください。愛猫「なつ」と共にお待ち申し上げております。
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執筆者名:有限亭玉介
ブログ名:猫旦那のお株は天井知らず
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