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決算銘柄を中心の相場展開のなか大引けにかけて持ち高調整も【クロージング】

注目トピックス 市況・概況
30日の日経平均は反落。241.34円安の28812.63円(出来高概算13億5010万株)で取引を終えた。29日の米国市場は良好な経済統計の回復を受けて主要株価指数が反発したものの反応は限られ、むしろ休日前に決算を発表した銘柄を中心にした個別物色の動きが強まっていた。日経平均は前場こそ29000円を挟んだ狭いレンジ取引により底堅さはみられていたものの、後場は月末、週末を意識したポジション調整の動きが広がり、28800円を下回る場面も見られた。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり銘柄数が1100を超え、全体の5割超を占めた。セクター別では、海運が4.82%、鉄鋼が3.27%と大きく上伸したほか、陸運、空運、倉庫運輸など13業種が上昇。一方、輸送用機器、ゴム製品、ガラス土石、機械など20業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、資生堂<4911>、サイバー<4751>、7&iHD<3382>、日立建機<6305>が堅調。半面、東エレク<8035>、ソニーG<6758>、ダイキン<6367>、ファナック<6954>が軟調だった。

きょうの市場は、個別銘柄の動きが中心だった。下げの代表的な銘柄はソニーG。2022年3月期の業績予想が市場コンセンサスを下回ったことなどが嫌気された。このほか、村田製<6981>、エプソン<6724>、TOTO<5332>などの下落も響いた。また、昨年9月から7カ月連続して月末最終営業日安が続いており、月末安のアノマリーが継続するのではないかとの警戒感も投資マインドに響いたようだ。ただ、相対的に出遅れ色が強かった中小型株はしっかりとした展開で、東京市場全般は売り買いが交錯する状態だった。

来週は大型連休明けで2日立ち会い。この間の米国市場の動向などが連休明けの市場に大きく影響することになるだろう。米国の個人消費が記録的な回復を示したが、これは大規模な経済対策の効果であることは間違いない。一方、国内では新型コロナウイルスの感染増加傾向にあることが懸念材料だ。大型連休明け後には、コロナワクチン接種が本格化し、感染者の増加基調もピークを迎える可能性が高いとみているが、実際に数字として表われ、感染収束に向けた動きになるのか確認するまでは積極的に持ち高を高める雰囲気にはつながらないとの声もある。



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