あい ホールディングス Research Memo(6):上半期の営業利益は当初予想を上回って着地
[14/04/03]
提供元:株式会社フィスコ
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■決算動向
(1)2014年6月期第2四半期実績
(a)損益状況
同社<3076>の2014年6月期第2四半期決算は、売上高17,813百万円(前年同期比10.8%増)、営業利益3,007百万円(同29.3%増)、経常利益3,090百万円(同26.5%増)、四半期純利益1,923百万円(同44.8%増)となった。
期初の予想は営業利益2,450百万円であったが、これを大きく上回る好決算となった。主要因は、現在同社の成長を牽引するセキュリティ機器(主にマンション向け)と米国子会社のシルエットが手がけるコンシューマー向けカッティングマシンが大幅に増加したことである。
セグメント別の営業利益および主要セグメントの状況は以下のようであった。
●セキュリティ機器
売上高は4,218 百万円(同12.7%増)となり、営業利益も1,251百万円(同16.7%増)へ大幅増となった。この主要因は、ここ数年注力してきたマンション向け売上高が 好調だったことによる。上半期におけるマンション向けの総導入件数は2,089件となったが、内訳は新規・自社更新分が どちらも好調であった。会社側によれば、上半期の進捗率は既に通期目標の55%に達しているとのことであり、通常の傾向として下半期の売上比率のほうが高いことを考慮すれば、この実績数値は期初目標をかなり上回っていると言える。
一方で法人向け売上高は1,175百万円(同11.7%減)となったが、空港の出入国管理施設や大手証券会社向けなどの大口案件が下半期に集中したためであり、通期目標を不安視する必要はないようだ。
●カード機器及びその他事務用機器
セグメントの売上高は1,524百万円(同26.2%増)、営業利益は427百万円(同63.0%増)となった。内訳としては、「カード機器」売上高は231百万円(同54.5%増)と好調であったが、特に大手地方銀行や大手流通会社向けなどが大きく寄与した。また「その他機器」の売上高も196百万円(同74.2%増)と大きく伸びた。
●情報機器
セグメント別売上高は5,282百万円(同40.5%増)、営業利益は586百万円(同59.9%増)となったが、伸びの中心となったのは前期に引き続きシルエットが手がけるコンシューマー向けカッティングマシン関連である。このビジネスモデルは前述のように本体機器の販売に加え、機器を購入した顧客を「会員」として取り込み、これらの会員に対して各種コンテンツ(図柄等)も販売している。売上高では本体が大きな割合を占めるが、利益面ではコンテンツの寄与が大きい。かつてのゲーム機器メーカーのように、本体販売増⇒会員増⇒コンテンツ販売増⇒利益増のビジネスモデルができている。
シルエットの2014年6月期第2四半期の売上高は2,694万ドル(前年同期比80.9%増)、営業利益は438万ドル(同95.8%増)と大幅増となり、セグメント利益増に大きく貢献した。amazonなどの通信販売や大手専門店を中心に本体、消耗品、コンテンツ売上げともに大幅増となった。特にWeb会員の増加に伴いコンテンツ売上高が大きく伸びている。
●設計事業
設計事業の売上高は2,284百万円(同6.0%増)、営業利益は335百万円(同5.2%増)となった。特別に大きな伸びではないが、耐震診断関連の好調な受注に支えられ業績は順調に推移している。法制化に伴い、耐震化対策の対象が公共施設から民間の大型建物に移行しつつあり、当面は好調に推移すると思われる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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