注目銘柄ダイジェスト(前場):野村HD、富士通、サイバーダインなど
[14/05/01]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
野村HD<8604>:626円(前日比+38円)
急反発。前日発表の決算が評価材料となっている。前期税引前利益は3616億円で前期比52%増益、純利益は2136億円で同99%増益となった。それぞれ市場コンセンサスを200億円以上上回ったと見られる。ホールセールの回復などが好業績の背景となっているようだ。予想以上の好決算に加えて、発行済み株式数の2.6%に当たる1億株を上限とした自社株買いも発表、ポジティブなインパクトにつながっている。取得期間は5月19日から7月25日と比較的短期間になっている。
富士通<6702>:636円(同+36円)
大幅続伸。前日に発表した決算内容が好感される展開に。実績営業利益は1426億円で前期比61.5%増益、従来予想の1400億円や市場コンセンサス水準での着地となった。今期は会計基準をIFRSに移行、同基準ベースで営業利益は1850億円の見通しとしている。従来基準ベースとの比較では200億円程度のプラス影響とみられ、市場コンセンサス1800億円レベルは下回る状況。ただ、300億円程度の戦略投資を費用計上していることで、実質的にはコンセンサス水準を上回る格好のようだ。なお、野村では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、構造改革は峠を越え、中期成長重視局面にシフトする点を評価へ。目標株価は800円のようだ。
エプソン<6724>:3230円(同+444円)
急伸。前日に発表した決算が評価材料となっている。実績営業利益は850億円で前期比4倍、従来予想の790億円を上回る着地となった。830億円程度の市場コンセンサスも上回っている。今期は同2%増益の870億円、ほぼ市場コンセンサス水準となっているが、業績見通しは比較的保守的とも捉えられているようだ。決算発表後の出尽くし感を想定していた向きも多かったと見られ、想定以上に底堅い決算受けて、買い戻しの動きなどが強まる状況にも。なお、JPモルガン(JPM)では投資判断を「オーバーウェイト」に格上げとの観測も。
スタートトゥデイ<3092>:2481円(同+342円)
急伸。前日に決算を発表、前期営業利益は45%増益の124億円となり、従来予想の103億円を大きく上回った。今期は11%増益の137億円、2ケタ増益が続く見通しとなっている。また、年間配当金は前期が5円増配の25円に、今期は28円と連続増配の計画に。野村では、豊富な品揃えと集客力を背景とする高成長性は不変として、投資判断を「バイ」に格上げしている。また、SMBC日興証券でも、直近の株価下落でセクター内の割高感が低下したとして、投資判断を「3」から「2」に格上げしている。
ワコム<6727>:617円(同-52円)
急落。前日に発表した決算は市場の期待値に達せず、戻り売りが優勢の展開になっている。前期営業利益は9.5%増益の86.6億円、従来予想の98.3億円を大きく下回った。今期は105億円で21.2%増益の見通しだが、市場予想は120億円レベルであった。ブランド製品の伸び悩みなどが業績下振れの背景に。昨日は決算期待が先行する動きとなっていたことで、その反動も強まる形に。
メイコー<6787>:580円(同-23円)
さえない。前期営業利益を30.0億円から9.2億円へと大幅に下方修正したことが嫌気されている。売上高は自動車向けを中心に好調に推移したものの、第4四半期に入りスマホ関連の販売が減速したようだ。また、スマホ向け基板の受注の一時的な減速や生産機種に頻繁な変更が生じて生産体制が不安定となり、予定していた生産性や歩留まりの改善に遅れが生じたと。
夢真HD<2362>:900円(同+30円)
買い優勢。上期経常利益は前年同期比2.1倍の19.8億円となり、大幅増益で着地したことが好感されている。建築現場への施工管理技術者派遣を手掛ける建築技術者派遣事業の拡大を背景に大幅増益を確保した。通期の経常利益は32.0〜42.0億円が計画されており、順調な上期業績を前向きに評価する動きへ。
菊池製作所<3444>:2744円(同+500円)
急伸でストップ高まで。福島県などとの「ふくしま産業復興企業立地補助金、企業立地協定確認書」に基づき南相馬市に工場を新設すると発表したことが材料視されている。「マッスルスーツ」をはじめとした介護用ロボット製品を、月産200台規模で生産することを可能とする工場を福島県南相馬市に新設するもようで、あらためて介護用ロボット分野への関心が高まっている。
サイバーダイン<7779>:6910円(同+540円)
大幅高。野村が投資判断「バイ」、目標株価9200円でカバレッジを開始したことが材料視されている。ロボットスーツHALはドイツで労災保険適用が始まり、不可能とされてきた脳卒中患者や下肢機能不全者の機能改善、再生治療が実用化段階を迎えたと指摘。日本での福祉用HALの流通拡大と合わせ、15年3月期における経常黒字化を見込んでいる。
サイバーエージェント<4751>:4165円(同-45円)
売り優勢。三菱UFJが投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」へ、目標株価を5000円から4500円へと引き下げたことが嫌気されている。注目していた「ドラクエ」について、会社側は前回の決算説明会では「ホームランが出たかもしれない」とコメントしていたが、今回の決算説明会では「二塁打かヒットであった」とトーンダウンと。次のカタリストについては、14年4-6期のアメーバ事業の課金売上高と指摘している。
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