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デリカフーズ Research Memo(1):政府推進の農業成長戦略を追い風に中期計画の達成へ

注目トピックス 日本株

デリカフーズ<3392>は外食・中食業界向けにカット野菜、ホール野菜を卸す、いわゆる「業務用の八百屋」で国内最大手となる。「抗酸化力」など野菜の機能性に着目した研究開発を行い、顧客にメニュー提案を行う付加価値創造型企業でもある。

2014年3月期の連結業績は、カット野菜を中心に売上高は前期比9.9%増と好調に推移したものの、営業利益は同25.8%減と3期ぶりの減益に転じた。2013年7月に稼働を開始した東京第二FSセンターの立ち上げ費用がかさんだほか、昨秋以降の天候不順に伴う野菜価格の高騰、品質悪化による作業効率の低下が影響した。

2015年3月期の連結業績は、売上高で前期比1.4%増の27,000百万円、営業利益で同47.2%増の739百万円を見込む。同計画は既に発表している中期5ヶ年計画に沿う数値となっており、実際には計画を上回る公算が大きいと弊社ではみている。カット野菜の需要がスーパーやコンビニエンスストアだけでなく外食業界向けにも伸びているほか、同社の物流体制やサービス品質が顧客から高く評価され、新規顧客獲得だけでなく、既存顧客からの納入シェアも拡大しているためだ。

中期5ヶ年計画の最終年度となる2017年3月期には、売上高35,000百万円、経常利益1,050百万円を目標として掲げている。政府が推進する農業成長戦略が追い風となるなかで、事業エリアの拡大や新規事業の育成、海外への進出などにより目標の達成を目指している。野菜の卸業界で最大手である同社も、業界シェアは1%を超えた程度であり、高品質な野菜と物流サービスを提供する同社の成長ポテンシャルは依然大きいと言えよう。なお、同社は東証1部への指定替えを目指しており、株主還元に関しても積極的に行っていく方針を示している。

Check Point
・カット野菜の需要が拡大、今期は収益の急回復を想定
・現状のペースでいけば、中期計画を上回る可能性が高い
・新たに株主優待制度を導入、業績拡大にともなう増配にも期待

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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