デリカフーズ Research Memo(7):カット野菜の需要が拡大、今期は収益の急回復を想定
[14/05/22]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
(2)2015年3月期業績見通し
同社<3392>の2015年3月期の連結業績見通しは、売上高が前期比1.4%増の27,000百万円、営業利益が同47.2%増の739百万円、経常利益が同48.9%増の750百万円、当期純利益が同65.6%増の457百万円と収益は急回復する見通しだ。
売上高の伸びが低く見えるが、これは今回の会社計画が中期5ヶ年計画(2013年3月期〜2017年3月期)の数字をそのまま踏襲しているためだ。実際には、カット野菜の需要が想定以上に拡大していることに加え、新規顧客の開拓が進んでいること、また、既存顧客のなかでも納入シェアが拡大していることから、売上高は会社計画を上回る公算が大きいと弊社ではみている。利益面でも今期は第二FSセンターがフル稼働となり、収益に本格寄与し始めることから、野菜価格の高騰など外部環境の悪化がなければ、会社計画を上回る可能性がある。
同社は365日体制のチルド配送網を構築し、日々顧客に安定した物流サービスを提供していることを強みとしている。今年2月に首都圏で発生した大雪の被害で、物流業界が一時的に混乱した局面があったが、顧客対応を最優先で取り組んだ同社のサポート体制は、顧客からも高い評価を受けており、こうした日々の積み重ねが既存顧客での納入シェア拡大につながっていると言えよう。
同社の主要顧客となる外食業界の月次売上動向を見ると、全体では前年並みの水準で推移しているが、顧客構成比の5割強を占めるファミリーレストランに関しては1桁台前半の伸びが続いている。消費増税後の影響に関しても、ぐるなび<2440>が4月実施したアンケート調査結果によれば、約7割が前年同月と比べて「悪くない」と回答しており、大きな影響はないものと考えられる。また、同調査によると消費増税後の売上アップに効果がある施策として「良質な食材を仕入れ、満足度の高い料理を提供する」が1位となるなど、「品質を重視したメニュー提案」がより重視されるトレンドになってきている。野菜の機能性を重視したメニューを顧客に提案するサービスを行っている同社にとっては、引き続き追い風になるものと考えられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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