カイオム Research Memo(1):完全ヒトADLib(R)システムが実用化段階で?今後の成長に期待
[14/06/02]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
カイオム・バイオサイエンス<4583>は、理化学研究所発の創薬基盤技術型バイオベンチャーである。独自の創薬基盤技術であるADLib(R)システムを核とした抗体医薬品の研究開発支援や研究開発等を行っている。ADLib(R)システムの特徴は、従来の抗体作製技術と比較して「多様性」「迅速性」「困難抗原への対応」に優れていることにあり、従来方式では作製が困難な抗体に対象を絞って、研究開発を進めている。現在の主要顧客は、中外製薬<4519>、富士レビオ(みらかHD<4544>の子会社)など。
2014年3月期の連結業績は売上高が434百万円、営業損失が708百万円となった。創薬アライアンス事業が中外製薬との契約更新などにより増収となったが、研究開発費など先行投資費用の増加により、営業損失は2013年3月期実績(単独)の413百万円から拡大した。
ただ、同社の成長性を見るうえで最大のポイントであった完全ヒトADLib(R)システムが実用化レベルに到達し、困難抗原に対する抗体取得に成功。特許出願も完了しており、今後の創薬アライアンスや基盤技術ライセンス契約の増加につながるものとして期待される。また、ADLib(R)システムを用いて作製された抗体を含む診断キットが、実際の製品として提携先である富士レビオから欧州で販売開始され売上に応じたロイヤルティ収入を得られることは、同システムの優位性である「困難抗原への対応」力と事業性を証明したという点で注目されよう。
決算と同時に発表した3ヶ年中期計画では、最終年度となる2016年12月期に売上高3,452百万円、営業利益651百万円と初の黒字化を目標として掲げた。創薬アライアンス事業や基盤技術ライセンス事業では、国内外の製薬企業をターゲットに完全ヒトADLib(R)システムの契約先を増やしていく。また、リード抗体ライセンスアウト事業は、2013年12月に子会社化したリブテックの開発ノウハウも活用しながら、複数のリード抗体の導出を実現し、収益化を目指していく考えだ。同社の完全ヒトADLib(R)システムが実用化レベルの段階にきたことで、大きな飛躍に向けた可能性は高まったと言え、今後の動向が注目されよう。
■Check Point
・医薬業界で国内外に幅広いネットワークを有する創薬基盤技術型バイオベンチャー
・「完全ヒトADLib(R)システム」が実用化レベルの段階に到達
・財務体質の強化で2014年3月期末の自己資本比率は89.8%
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<FA>
2014年3月期の連結業績は売上高が434百万円、営業損失が708百万円となった。創薬アライアンス事業が中外製薬との契約更新などにより増収となったが、研究開発費など先行投資費用の増加により、営業損失は2013年3月期実績(単独)の413百万円から拡大した。
ただ、同社の成長性を見るうえで最大のポイントであった完全ヒトADLib(R)システムが実用化レベルに到達し、困難抗原に対する抗体取得に成功。特許出願も完了しており、今後の創薬アライアンスや基盤技術ライセンス契約の増加につながるものとして期待される。また、ADLib(R)システムを用いて作製された抗体を含む診断キットが、実際の製品として提携先である富士レビオから欧州で販売開始され売上に応じたロイヤルティ収入を得られることは、同システムの優位性である「困難抗原への対応」力と事業性を証明したという点で注目されよう。
決算と同時に発表した3ヶ年中期計画では、最終年度となる2016年12月期に売上高3,452百万円、営業利益651百万円と初の黒字化を目標として掲げた。創薬アライアンス事業や基盤技術ライセンス事業では、国内外の製薬企業をターゲットに完全ヒトADLib(R)システムの契約先を増やしていく。また、リード抗体ライセンスアウト事業は、2013年12月に子会社化したリブテックの開発ノウハウも活用しながら、複数のリード抗体の導出を実現し、収益化を目指していく考えだ。同社の完全ヒトADLib(R)システムが実用化レベルの段階にきたことで、大きな飛躍に向けた可能性は高まったと言え、今後の動向が注目されよう。
■Check Point
・医薬業界で国内外に幅広いネットワークを有する創薬基盤技術型バイオベンチャー
・「完全ヒトADLib(R)システム」が実用化レベルの段階に到達
・財務体質の強化で2014年3月期末の自己資本比率は89.8%
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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