BBT Research Memo(7):人材育成にかかる投資を積極化する企業の増加で売上高拡大を見込む
[14/06/23]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■決算概要
(3)2015年3月期業績見通し
ビジネス・ブレークスルー<2464>の2015年3月期の連結業績は、売上高が前期比21.5%増の3,725百万円、営業利益が同0.2%減の254百万円、経常利益が前期並みの248百万円、当期純利益が同12.1%減の119百万円を見込む。
このうち、インターナショナルスクールの業績は、売上高が750百万円(2014年3月期270百万円)、営業利益は70百万円の損失(同10百万円の損失)となり、売上高では増収要因となるものの、利益面では若干のマイナス要因となる。減益要因としては、のれん償却費の増加(前期比+19百万円)、生徒募集にかかるマーケティング費用増(+40百万円)、国際バカロレア取得に向けた教員の増員による人件費増(+20百万円)、学習環境の改善に伴う減価償却費の増加(+15百万円)等となる。のれん償却を除けば、生徒数の拡大に向けた先行投資的な費用となっている。なお、前提となる生徒数は2014年3月期比約60名増の360名を見込んでおり、2015年9月の新学期に向けて現在、生徒募集活動に注力している段階にある。
同社はインターナショナルスクールの生徒数を数年以内に500〜600人まで拡大していく考えで、売上高は2016年度に1,000百万円程度を目標とする。「教育の質」の向上の為に、「グローバル人材」の養成につながる「国際バカロレア(IB)※」の認証取得を、初等・中等・高等部の全課程で目指している。現在、IBの全プログラムを提供するインターナショナルスクールは、国内で3校に留まる。
※国際バカロレア(International Baccalaureate)・・・インターナショナルスクールの卒業生に、国際的に認められる大学入学資格を与え、大学進学へのルートを確保するとともに、学生の柔軟な知性の育成と、国際理解教育の促進に資することを目的として、1968年に発足した国際機関。スイスに本部がある。
インターナショナルスクール事業を除いた既存事業ベースでは売上高が前期比6%増の2,975百万円、営業利益は同22%増の324百万円となる計算だ。BBT大学/大学院では大学が開校後、丸4年を経過したことで、生徒数の伸びが一巡するが、受講継続率の改善により売上高増を図っていく方針だ。特に、BBT大学に関しては年平均240名前後の新規入学生があるなかで、途中で退学するケースもあり、今のペースでいけば卒業者数は年間120名程度となり、卒業率は約5割の水準となる計算だ。
同社ではこうした点を踏まえた改善施策に取り組んでいる。具体的にはオリエンテーション活動を積極的に開催していくほか、定期的に受講生にメールを送り、状況把握に努める等、受講生に対するサポート体制の強化を進めている。また、学生の学力レベルを一定水準で維持しながらも、モチベーションを落とさないような学習カリキュラムの改善も並行して進めている。こうした施策を行うことで受講継続率を高めていく方針で、卒業率では将来的に8割程度まで引き上げていくことを目標としている。
一方、BBT大学大学院に関しては、当初から受講者のモチベーションが高いため、修了率は7割程度と高水準をキープしている。遠隔型でMBAカリキュラムのサービスを行う米国の会社では修了率が10〜15%と低く、国内の通信制の大学では数%という水準となっていることから、同社の修了率の高さが際立っていることがわかる。修了率が高い背景としては、同大学院の卒業生等で構成される「ラーニングアドバイザー」や「ティーチングアシスタント」といったサポートスタッフが一つの要因として充実していることが考えられる。
BBT大学/大学院以外の教育サービスに関しては、法人向けの新規教育プログラムやコンテンツの開発を継続的に行っていく。企業収益は回復トレンドにあり、昨今は人材育成に係る投資も積極化する企業が増えてきていることから、2015年3月期は法人向けの売上高拡大も見込まれる。
2015年3月期の経常利益が前期並みであるのに対して、当期純利益が12.1%減と落ち込む見通しとなっているが、これはアオバジャパン・インターナショナルの先行投資に伴う費用が、当期純利益に反映されることが主因となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト佐藤 譲)
<FA>
(3)2015年3月期業績見通し
ビジネス・ブレークスルー<2464>の2015年3月期の連結業績は、売上高が前期比21.5%増の3,725百万円、営業利益が同0.2%減の254百万円、経常利益が前期並みの248百万円、当期純利益が同12.1%減の119百万円を見込む。
このうち、インターナショナルスクールの業績は、売上高が750百万円(2014年3月期270百万円)、営業利益は70百万円の損失(同10百万円の損失)となり、売上高では増収要因となるものの、利益面では若干のマイナス要因となる。減益要因としては、のれん償却費の増加(前期比+19百万円)、生徒募集にかかるマーケティング費用増(+40百万円)、国際バカロレア取得に向けた教員の増員による人件費増(+20百万円)、学習環境の改善に伴う減価償却費の増加(+15百万円)等となる。のれん償却を除けば、生徒数の拡大に向けた先行投資的な費用となっている。なお、前提となる生徒数は2014年3月期比約60名増の360名を見込んでおり、2015年9月の新学期に向けて現在、生徒募集活動に注力している段階にある。
同社はインターナショナルスクールの生徒数を数年以内に500〜600人まで拡大していく考えで、売上高は2016年度に1,000百万円程度を目標とする。「教育の質」の向上の為に、「グローバル人材」の養成につながる「国際バカロレア(IB)※」の認証取得を、初等・中等・高等部の全課程で目指している。現在、IBの全プログラムを提供するインターナショナルスクールは、国内で3校に留まる。
※国際バカロレア(International Baccalaureate)・・・インターナショナルスクールの卒業生に、国際的に認められる大学入学資格を与え、大学進学へのルートを確保するとともに、学生の柔軟な知性の育成と、国際理解教育の促進に資することを目的として、1968年に発足した国際機関。スイスに本部がある。
インターナショナルスクール事業を除いた既存事業ベースでは売上高が前期比6%増の2,975百万円、営業利益は同22%増の324百万円となる計算だ。BBT大学/大学院では大学が開校後、丸4年を経過したことで、生徒数の伸びが一巡するが、受講継続率の改善により売上高増を図っていく方針だ。特に、BBT大学に関しては年平均240名前後の新規入学生があるなかで、途中で退学するケースもあり、今のペースでいけば卒業者数は年間120名程度となり、卒業率は約5割の水準となる計算だ。
同社ではこうした点を踏まえた改善施策に取り組んでいる。具体的にはオリエンテーション活動を積極的に開催していくほか、定期的に受講生にメールを送り、状況把握に努める等、受講生に対するサポート体制の強化を進めている。また、学生の学力レベルを一定水準で維持しながらも、モチベーションを落とさないような学習カリキュラムの改善も並行して進めている。こうした施策を行うことで受講継続率を高めていく方針で、卒業率では将来的に8割程度まで引き上げていくことを目標としている。
一方、BBT大学大学院に関しては、当初から受講者のモチベーションが高いため、修了率は7割程度と高水準をキープしている。遠隔型でMBAカリキュラムのサービスを行う米国の会社では修了率が10〜15%と低く、国内の通信制の大学では数%という水準となっていることから、同社の修了率の高さが際立っていることがわかる。修了率が高い背景としては、同大学院の卒業生等で構成される「ラーニングアドバイザー」や「ティーチングアシスタント」といったサポートスタッフが一つの要因として充実していることが考えられる。
BBT大学/大学院以外の教育サービスに関しては、法人向けの新規教育プログラムやコンテンツの開発を継続的に行っていく。企業収益は回復トレンドにあり、昨今は人材育成に係る投資も積極化する企業が増えてきていることから、2015年3月期は法人向けの売上高拡大も見込まれる。
2015年3月期の経常利益が前期並みであるのに対して、当期純利益が12.1%減と落ち込む見通しとなっているが、これはアオバジャパン・インターナショナルの先行投資に伴う費用が、当期純利益に反映されることが主因となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト佐藤 譲)
<FA>










SEO関連




