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テクノアルファ Research Memo(3):パワー半導体製造装置を日系メーカーに納入、生産動向に相関性

注目トピックス 日本株
■事業概要

(1)エレクトロニクス事業

エレクトロニクス事業は、半導体製造装置、電子材料・機器と大きく2つのカテゴリーに分けられる。このうち主力は半導体製造装置で、同事業の6〜7割程度を占めている。パワー半導体製造プロセスの後工程(組立工程)で用いられるワイヤボンダ(米Kulicke & Soffa社製)並びにその部品や消耗品を仕入れ、テクノアルファ<3089>が搬送装置などの付加価値を加えるなどしたうえで、国内の顧客に販売している。また、日系企業のアジア製造拠点向けに関しても同社が販売を担当している。

パワー半導体は駆動電圧や電流が大きいため、端子とICチップをつなぐためのワイヤーは、比較的線径の太いアルミ線が主に使われている。このパワー半導体用ワイヤボンダの国内販売では、同社と超音波工業(非上場)が市場シェアを2分する格好となっており、ここ数年シェアの変動はない。主力顧客はトヨタ自動車<7203>系列の半導体製造会社を中心として、現在はほとんどの日系のパワー半導体メーカーに納入している。

半導体装置の売上高は、装置本体と消耗品とに分けられる。装置本体は半導体メーカーの設備投資動向に、消耗品は装置の稼働率(半導体の生産量)に影響を受ける。利益に関しては、大半を消耗品で稼ぎ出す収益構造となっているため、同事業の収益はパワー半導体の生産動向と相関性が高いと言える。

一方、電子材料・機器の主な製品としては、半導体や電子部品、液晶などの組立工程で使用する接着剤や消耗品などのほか、卓上型ダイボンダーや、ボンドテスター、温度モニターシステムなどがある。国内外のメーカーから仕入れて、日系エレクトロニクスメーカーの開発部門や大学・研究所向けなどに販売している。エレクトロニクス業界の研究開発投資動向に影響を受けやすく、また、収益性に関しては付加価値の付けにくい分野でもあることから、同社の事業のなかでは低い水準となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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