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テラ Research Memo(5):2ケタ増収も、先行投資的な費用が膨らみ収益が悪化

注目トピックス 日本株

■決算動向

(1)2014年12月期第2四半期累計業績

テラ<2191>が8月5日付で発表した2014年12月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比19.2%増の1,031百万円、営業損失が105百万円(前年同期は142百万円の利益)、経常損失が125百万円(同132百万円の利益)、四半期純損失が129百万円(同46百万円の利益)となった。

売上高は医療支援事業において、細胞培養機器販売等の大型案件が寄与したことで、2ケタ増収となったものの、仕入販売のため利益への寄与は小さく、また、主力の細胞医療事業における売上高の減少や広告宣伝費の増加、「バクセル(R)」の薬事承認取得に向けた開発体制の強化や子会社の立上げ負担増など、先行投資的な費用が膨らんだことが収益の悪化要因となった。

売上原価の増加要因は、主に細胞培養機器の仕入れ増によるもの。販管費の主な増加要因は、研究開発費(前年同期比71百万円増)、広告宣伝費(同44百万円増)のほか、人件費や子会社立上げ費用増などが含まれる。

なお、期初会社計画対比で売上高、利益ともに下回る結果となったが、これは樹状細胞ワクチン療法の症例数が会社想定を下回ったことが主因となっている。事業別の動向については以下の通り。

○細胞医療事業
細胞医療事業の第2四半期累計売上高は、前年同期比7.3%減の525百万円、営業損失は95百万円(前年同期は39百万円の利益)となった。

減収となった要因は、樹状細胞ワクチン療法の症例数が629症例と前年同期の659症例から減少したことによる。市場そのものは拡大しているものの、類似技術の治療法を行う企業や医療機関などが増加していることが背景となっている。四半期ベースの動きを見ても、2011年をピークに減少トレンドが続く格好となっている。

同事業の営業利益の増減要因を見ると、売上総利益の減少により41百万円、広告宣伝費の増加で44百万円、その他販管費の増加で55百万円の減益要因となっている。一方、研究開発費については、医薬品事業を新設したことに伴い、4百万円の増益要因となっている。

○医療支援事業
医療支援事業の第2四半期累計売上高は前年同期比97.6%増の590百万円、営業利益は同53.3%減の48百万円となった。売上高は細胞培養関連装置等の機器販売で大型案件の受注を獲得したことで大幅増収となったが、仕入販売のため利益への寄与は小さく、またCRO事業等の立上げ費用発生などが減益要因となった。

○医薬品事業
医薬品事業は、テラファーマにおける樹状細胞ワクチン「バクセル(R)」のがん治療用再生医療品等製品としての薬事承認取得に向けた開発体制の整備、開発費用の計上などにより、54百万円の営業損失となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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