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フルスピード Research Memo(4):アドネットワーク事業は売上高・利益でいずれも過去最高を更新

注目トピックス 日本株

■業績動向

(2)事業セグメント別動向

○インターネット広告代理店事業
インターネット広告代理店事業の第1四半期業績は、売上高が前年同期比5.7%減の1,755百万円、セグメント利益が同69.3%減の26百万円となった。売上高の内訳を見ると、アフィリエイト広告が前年同期比11.4%増の528百万円と好調だったものの、リスティング広告が同4.9%減の978百万円、戦略転換中のSEM広告ソリューションが同31.7%減の210百万円となった。

リスティング広告に関しては、フルスピード<2159>のような代理店にとっては、粗利率の低い商材であり、売上規模の割には利益貢献が低いため、クライアント要望の高い商材として今後も積極的に販売するとしつつも、他商材と組み合わせて効果的なソリューションを提案するとしている。また、SEM広告ソリューションにおいては、Googleの検索アルゴリズム変更に伴い、旧来の外部施策型SEOから内部施策型SEOへ戦略転換を進めており、第1四半期はその端境期であったことが、売上低迷の要因になったと考えられる。

同社は、従来の自社サイトに対する外部リンクを増やすための外部施策型SEO施策からの転換を前期より進めており、現在のGoogleの検索エンジンのアルゴリズムに対応した内部施策型SEO(自社サイト内にある各ページのテーマやコンテンツを、検索エンジンに対して適切に伝達するための施策)の分野でも、業界ナンバー1を目指すとしており、現在、自社サイトの構成、内容を最適化し、検索上位に表示させる内部施策型SEOのノウハウ・実績を積み上げている。

Googleの検索アルゴリズムは不定期で変更されるものの、内部施策型のSEOはこうしたアルゴリズムの変更への影響を受けにくいとされており、ノウハウが確立した企業の競争力は再度高まっていくものと考えられる。なお、8月の売上は前月比で増加に転じており、こうした戦略転換の効果が出始めたものとみられる。

○アドネットワーク事業
アドネットワーク事業の第1四半期業績は、売上高が前年同期比14.4%増の1,677百万円、営業利益は同11.7%増の202百万円となり、四半期ベースでいずれも過去最高を記録した。アフィリエイト広告市場の拡大を背景に、売上高の95%前後を占めるASP事業が順調に増加したことが主因だ。

また、注力分野であるディスプレイ型アドネットワークサービスも、DSPや3PAS(第三者配信システム)、スマホCV測定機能、ソーシャル・メディア分析、SEOアナリティクス、リスティング自動入札など、当初予定していた「AdMatrix(R)」6シリーズの製品化をすべて完了し、アカウント数は全体で13,000件を突破するなど(無料アカウント含む)、着実な増加を見せた。

○その他事業
その他事業の第1四半期業績は、売上高が前年同期比65.4%減の8百万円、営業利益は2百万円(前年同期は3百万円の損失)となった。売上高、利益とも規模が小さいため、詳細は省略する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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