メディア工房 Research Memo(4):携帯コンテンツの市場の拡大を追い風に順調に業績を拡大
[14/11/20]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■企業特徴
(3)沿革
メディア工房<3815>の事業の発足は、1998年4月に、同社前身である有限会社フラミンゴ(1997年10月設立)の出資口数を現代表取締役社長の長沢一男(ながさわかずお)氏が譲り受け、有限会社メディア工房へ商号変更及び事業目的の変更を行ったところに遡る(株式会社へは2001年に組織変更)。1998年5月に東京デジタルホン(現ソフトバンクモバイル)向けに、音声応答サービスによる占いコンテンツの配信サービスを開始。事業立ち上げ当初は、通信キャリアやISP向けの受託開発(占いをデジタルコンテンツ化して提供)を中心に事業基盤の確立を図った。業績の伸び悩みに直面した同社であったが、2001年に株主であった長沢氏が社長に就任したことが事業立て直しの転機となった。日本債券信用銀行(現あおぞら銀行<8304>)出身の長沢氏は、自ら占星術についての専門性を深めるとともに、人気占い師との関係構築や本格的なコンテンツ作りに注力したことでユーザーからの支持を集め、キャリア公式サイトで上位にランキングされる人気コンテンツを次々と生み出し、2006年には東証マザーズへ上場した。
その後も携帯コンテンツ市場の拡大を追い風としながら順調に業績を拡大。コンテンツジャンルの拡大(占いとターゲット層が重なる恋愛シミュレーションゲームや美容コンテンツ等)や配信網の拡大(SNSへの対応等)にも注力した。
海外展開については、2010年10月に韓国Webサイトへ占いコンテンツの提供を開始したことを皮切りに、2011年には中国最大級のSNSサイト「開心網」やポータルサイト「QQ.com」「SOHU.com」などに相次いでコンテンツ提供を開始。2013年2月には日本より占い市場が大きいと言われる韓国に100%子会社であるMKBコリアを設立すると、2014年4月には韓国最大手の通信キャリアであるSKテレコムが運営するプラットフォーム「T s tore」へ占いコンテンツの配信を開始した。
一方、スマートフォンへの急速なシフトにも迅速に対応。2011年11月にNTTドコモ<9437>の「dメニュー」向けに一挙26コンテンツを配信すると「App Store」へのアプリ提供も開始。2012年12月には急拡大するLINEへのコンテンツ提供も開始した。
また、2013年5月にO2O広告ビジネスの展開を目的として、韓国のギフトカム社と合弁でギフトカムジャパンを設立(同社の出資比率51.72%)。また、子会社であるMKコミュニケーションズにて「電話占いサービス」も開始した。2014年10月には海外の人気ゲームを国内で独占配信する(株)ブルークエストをグループ会社化するなど、新規事業にも取り組んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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