伊藤忠エネクス Research Memo(2):事業構造の変革の原動力はM&Aで、成長の歴史そのもの
[14/12/15]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■会社概要
(1)事業の概要
伊藤忠エネクス<8133>は2001年に現社名に変更するまでは伊藤忠燃料の社名で、石油製品流通業界で大きな存在感を見せていた。2000年代に入ってからは社名だけでなく事業構造においても大きな変革を推進してきた。その変革の原動力はM&Aである。M&Aは、今では同社のDNAとも言えるほどに全ての事業分野において、様々な規模のものが実行されてきた。同社の成長の歴史はM&Aの歴史でもある。M&Aには当然、リスクも伴う。積極的にリスクを取りながらも大手エネルギー商社としての長年の知識と経験を活かして、巧みに数々のM&Aを成功へと導いてきたところに、同社の「攻めの経営」の真価があるといえる。
現在の同社は4つの事業部門からなる。すなわち、「ホームライフ事業」、「カーライフ事業」、「電力・ユーティリティ事業」及び「エネルギートレード事業」の4つだ。それぞれの事業の収益構造は後述するが、全体の構成では、売上高では事業部門間で差があるものの、営業利益段階では、4事業部門がバランス良く稼いでいることがわかる。下記のグラフでは、平準化した状態での収益構造のイメージを把握するため、2013年3月期と2014年3月期の合算ベースで表示した。なお、同社は2014年3月期からIFRS(国際会計基準)を適用して決算書を作成しており、事業セグメント別利益内訳は営業利益から税引前利益に変更になる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
<FA>