伊藤忠エネクス Research Memo(7):前年同期の特殊要因による反動減を考慮すれば実質的に増収増益
[14/12/15]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績の動向
(1)2015年3月期第2四半期(2014年4月-9月)決算の概要
伊藤忠エネクス<8133>の2015年3月期第2四半期(2014年4月-9月)決算は、売上高696,637百万円(前年同期比0.8%増)、営業利益5,972百万円(同24.9%増)、税引前利益5,714百万円(同13.6%減)、当期利益(親会社の所有者に帰属する利益)2,807百万円となった。税引前利益と当期利益については、前年同期に有価証券売却益1,897百万円が計上されて押し上げられたことの反動減であり、実質的に全項目にわたって増収増益であった。
2015年3月期第2四半期(2014年4月-9月)期間の事業環境は、決して追い風ではなかった。消費増税に伴う買い控え、夏場の天候不順でガソリン販売は苦戦を強いられた。業界全体では2014年度上期(1月-6月)のガソリン販売量が前年同期の94.5%にとどまった模様。また、原油価格が下落基調をたどったことでプロパンガスの価格も下落し、在庫影響(総平均法によるたな卸資産の評価が売上原価に与える影響)による会計上の損失が発生し利益圧迫要因となった。
こうした逆風要因があったにもかかわらず、事業セグメント別ではホームライフ事業を除くすべての事業部門が計画を上回ると同時に、前年同期比対比でも増益となった。また、電力ユーティリティ事業部門の減益は、前述した有価証券売却益の反動減によるものであり、実質的には増益であったということだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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