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テクマトリックス Research Memo(1):受注好調のなかストックビジネスへの構造改革を着実に推進

注目トピックス 日本株

情報インフラの構築とアプリケーション・サービスのテクマトリックス<3762>は、2014年10月31日、2015年3月期の第2四半期連結決算を発表した。増収減益とはなったが、売上高、利益ともに期初予想を上回る着地となった。好調な受注によって予想以上に売上高が増加し、営業利益も増えたのが要因である。売上高は第2四半期ベースで過去最高を更新した。

減益の最大の要因は、アプリケーション・サービス事業が営業赤字になったためである。注力分野のひとつである「医療分野」の赤字が影響した。しかし、この赤字はビジネスモデルの転換の途中で起こる一時的なものである。

実際、同社では、医療分野の赤字は長くは続かないとみている。医療情報クラウドサービス「NOBORI(のぼり)」や、遠隔画像診断クラウドサービス「医知悟(いちご)」などのサービスのクライアント数は着実に増加しているからである。同社では、2015年3月期中にはコスト先行の業績が底を打ち、その後、V字で収益が好転し、2017年3月期には赤字から脱却すると見込んでいる。

一方、増収の要因になった受注に関しては、2014年9月の受注金額が単月としては過去最高を更新した。大型案件の受注も相次ぎ、情報インフラ構築の情報基盤事業で官公庁からの大型受注を初めて直接入札で獲得したほか、アプリケーション・サービス事業では「NOBORI」の大型受注が取れた。このまま好調を維持すれば、売上高の増加による営業利益の押し上げ効果が医療分野の黒字化までの同社の利益を下支えしそうである。

2015年3月期の業績予想は期初予想を据え置いたが、受注の拡大を考慮すると、業績予想は手堅いものであり、上振れする可能性も低くないと考えてよいだろう。

★Check Point

・好調な受注に支えられ、売上高、利益とも期初予想から上振れ
・初の官公庁からの大型直接受注、今後の布石も順調
・通期増収減益予想だが上振れに期待

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光)



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