ミロク情報サービス Research Memo(5):半期ベースで4期連続増収増益、過去最高業績を更新
[15/01/08]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■決算動向
(1)2015年3月期第2四半期累計業績について
2014年10月31日付で発表されたミロク情報サービス<9928>の2015年3月期第2四半期累計(2014年4月-9月)の連結業績は、売上高が前年同期比6.1%増の11,263百万円、営業利益が同12.6%増の1,302百万円、経常利益が同13.4%増の1,339百万円、四半期純利益が同20.6%増の813百万円と半期ベースでは4期連続の増収増益となり、過去最高益を更新した。また、会社計画対比でも売上高、利益ともに上回って着地した。
企業向けERPシステムや各種サービスの売上が好調に推移したことに加えて、期初段階では新製品の端境期に当たることから減少を見込んでいた会計事務所向けの販売も底堅く推移したことが計画を上回る要因となった。また、営業利益率が11.6%と前年同期比で0.7ポイント上昇したが、内訳を見ると売上総利益率で0.1ポイント、販管費率で0.6ポイントの改善が要因となった。販管費に関しては、人件費や広告宣伝費が増加したものの、経費コントロールに努めたことや増収効果が寄与した格好となっている。
○システム導入契約の販売先別売上動向
システム導入契約売上高(ハードウェア、ソフトウェア、ユースウェアの売上合計)に関しては、全体で前年同期比4.5%増の7,288百万円となった。販売先別で見ると、中堅・中小企業向けが同10.3%増の3,557百万円、会計事務所向けが同1.0%増の2,806百万円となり、企業向けの伸張が増収要因となった。また、9月末の受注残高も単独ベースで4.01ヶ月分(前期末比+0.2ヶ月)と着実に積み上がっている。
中小企業向けの「MJSLINK NX-I」(2013年4月発売)は、既存顧客の買い替え需要が引き続き活発だったほか、ここ数年強化してきた新規顧客の開拓が順調に進んだことも好調の要因となった。新規顧客向け売上高は前年同期比20.3%増の984百万円となり、企業向けシステム導入契約売上高のうち27.7%を占めるまでになっている(前年同期比+2.3ポイント)。なお、中堅企業向けの「Galileopt NX-I」(2012年2月発売)に関しては、微増収にとどまった。
一方、主要製品のライフサイクルは5年程度であるが、会計事務所向けの「ACELINK NX-Pro」が発売(2011年4月)から4年目を迎えている。そのため、買い替え需要の減少により期初計画では減収を見込んでいたが、1.0%増と底堅く推移した。買い替え需要が継続していることが要因だ。
○サービス収入の動向
サービス収入の売上高は前年同期比7.7%増の3,752百万円と順調に拡大した。サービス収入に関しては、毎月安定した収入が得られるストック型のビジネスとなっていることから、同社収益の安定性向上にも寄与していると言える。内訳を見ると、企業向けのソフト運用支援サービス(保守サービス)が新規顧客の増加により、同13.7%増の1,599百万円となったほか、会計事務所の顧問先企業に提供する廉価版業務用ソフト(「iCompass NX」や「ACELINK NX記帳くん」など)のレンタル使用料が契約社数(約3.5万社)の拡大に伴い同16.3%増の412百万円となるなど、企業向けのサービスがいずれも期初計画を上回って好調に推移した。一方、会計事務所向け総合保守サービスであるTVSに関しても、同2.1%増の905百万円と堅調に推移した。
○品目別の売上動向
品目別の売上動向を見ると、主力のソフトウェア製品が前年同期比2.1%増の4,461百万円と堅調に推移したほか、サービス収入が同7.7%増の3,752百万円となり収益のけん引役となった。また、その他売上高が前年同期比36.5%増の222百万円とここ数年、高成長を続けているが、これは同社が中堅・中小企業の経営者やビジネスパーソン向けに運営しているWeb情報サイト「bizocean(ビズオーシャン)」の登録会員数が130万人を突破するなど好評を博しており、同サイトにおける広告収入増が主因となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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(1)2015年3月期第2四半期累計業績について
2014年10月31日付で発表されたミロク情報サービス<9928>の2015年3月期第2四半期累計(2014年4月-9月)の連結業績は、売上高が前年同期比6.1%増の11,263百万円、営業利益が同12.6%増の1,302百万円、経常利益が同13.4%増の1,339百万円、四半期純利益が同20.6%増の813百万円と半期ベースでは4期連続の増収増益となり、過去最高益を更新した。また、会社計画対比でも売上高、利益ともに上回って着地した。
企業向けERPシステムや各種サービスの売上が好調に推移したことに加えて、期初段階では新製品の端境期に当たることから減少を見込んでいた会計事務所向けの販売も底堅く推移したことが計画を上回る要因となった。また、営業利益率が11.6%と前年同期比で0.7ポイント上昇したが、内訳を見ると売上総利益率で0.1ポイント、販管費率で0.6ポイントの改善が要因となった。販管費に関しては、人件費や広告宣伝費が増加したものの、経費コントロールに努めたことや増収効果が寄与した格好となっている。
○システム導入契約の販売先別売上動向
システム導入契約売上高(ハードウェア、ソフトウェア、ユースウェアの売上合計)に関しては、全体で前年同期比4.5%増の7,288百万円となった。販売先別で見ると、中堅・中小企業向けが同10.3%増の3,557百万円、会計事務所向けが同1.0%増の2,806百万円となり、企業向けの伸張が増収要因となった。また、9月末の受注残高も単独ベースで4.01ヶ月分(前期末比+0.2ヶ月)と着実に積み上がっている。
中小企業向けの「MJSLINK NX-I」(2013年4月発売)は、既存顧客の買い替え需要が引き続き活発だったほか、ここ数年強化してきた新規顧客の開拓が順調に進んだことも好調の要因となった。新規顧客向け売上高は前年同期比20.3%増の984百万円となり、企業向けシステム導入契約売上高のうち27.7%を占めるまでになっている(前年同期比+2.3ポイント)。なお、中堅企業向けの「Galileopt NX-I」(2012年2月発売)に関しては、微増収にとどまった。
一方、主要製品のライフサイクルは5年程度であるが、会計事務所向けの「ACELINK NX-Pro」が発売(2011年4月)から4年目を迎えている。そのため、買い替え需要の減少により期初計画では減収を見込んでいたが、1.0%増と底堅く推移した。買い替え需要が継続していることが要因だ。
○サービス収入の動向
サービス収入の売上高は前年同期比7.7%増の3,752百万円と順調に拡大した。サービス収入に関しては、毎月安定した収入が得られるストック型のビジネスとなっていることから、同社収益の安定性向上にも寄与していると言える。内訳を見ると、企業向けのソフト運用支援サービス(保守サービス)が新規顧客の増加により、同13.7%増の1,599百万円となったほか、会計事務所の顧問先企業に提供する廉価版業務用ソフト(「iCompass NX」や「ACELINK NX記帳くん」など)のレンタル使用料が契約社数(約3.5万社)の拡大に伴い同16.3%増の412百万円となるなど、企業向けのサービスがいずれも期初計画を上回って好調に推移した。一方、会計事務所向け総合保守サービスであるTVSに関しても、同2.1%増の905百万円と堅調に推移した。
○品目別の売上動向
品目別の売上動向を見ると、主力のソフトウェア製品が前年同期比2.1%増の4,461百万円と堅調に推移したほか、サービス収入が同7.7%増の3,752百万円となり収益のけん引役となった。また、その他売上高が前年同期比36.5%増の222百万円とここ数年、高成長を続けているが、これは同社が中堅・中小企業の経営者やビジネスパーソン向けに運営しているWeb情報サイト「bizocean(ビズオーシャン)」の登録会員数が130万人を突破するなど好評を博しており、同サイトにおける広告収入増が主因となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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