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SDエンター Research Memo(1):不採算店整理など一巡し攻めへシフト、グループシナジーを狙う

注目トピックス 日本株

SDエンターテイメント<4650>は2014年1月に健康コーポレーション<2928>・グループの傘下に入って以来、成長ロードマップを作成し、その着実な実行に取り組んできた。成長ロードマップは「フェーズ1」と「フェーズ2」の2段階に分けられるが、コスト削減等を中心とするフェーズ1は終了し、売上拡大・成長を主眼とするフェーズ2へとコマを進めた状況にある。

集客拡大及び売上高の増加の具体的施策として、ボウリングでは各種イベントの増発、ゲームでは「タイムアミューズメント(時間消費型レジャー)」モデルの徹底、フィットネスでは店舗ブランド変更に伴う入会キャンペーンの実施など、積み重ねによる努力の施策が挙げられる。弊社ではこうしたスタンスを費用対効果や持続性といった観点から高く評価している。

親会社の健康コーポレーションとのシナジー効果の追求は大きなポテンシャルを秘めており、引き続いての課題である。まずはフィットネス事業において健康コーポレーション・グループ内のRIZAP(ライザップ)事業との協業が期待されている。すでに首都圏のSDフィットネス店舗において、自社の加圧トレーニングとRIZAPのプログラムを組み合わせたオリジナルのダイエット・プログラムを試験導入している。2015年4月以降は順次SDフィットネス全店に広げていく方針だ。

事業セグメントごとの地道な販促策に加えて、セグメント横断的な施策として、同社の主要営業エリアである北海道への来道外国人観光客の取り込みを本格的に展開している。来道外国人は年間100万人を上回っており、今後も高い伸びが期待できるが、都市部でのナイト・ライフ分野への来道外国人観光客の取り込みは遅れていた。同社では、外国語対応はもちろん、海外及び道内在住の外国人との提携、WEBやSNSの積極活用などを通じて、「SD(スガイディノス)」ブランドの発信を一気に強化している。

2015年3月期の第2四半期決算は、売上高で計画をわずかに割り込んだものの、利益面では期初計画を上回って着地した。同社にとってのオンシーズンは第3四半期(10-12月期)以降であるが、主要事業において軒並み、既存店ベースの月次売上高がプラスに転じてきている。天候などのリスク要因は残るものの、基本的にはこの勢いが第4四半期(1-3月期)に入っても継続しているもようで、2015年3月期の業績面での不安感は小さく、2016年3月期の収益1.5倍増目標の実現に対して期待が高まりつつある状況だ。

■Check Point
・フィットネス事業でグループ内RIZAPとのシナジー発揮へ
・外国人観光客の北海道レジャー需要の取り込みを本格化
・通期は減収増益で据え置くが冬期の需要回復と改革効果に注目

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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