ミルボン Research Memo(8):5つのポイントで5新中期経営計画を推進
[15/03/06]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■新中期経営計画(2014年〜2019年)
(2)新中計の5つのポイント
「グローバル組織体制」は海外拠点の充実だ。ミルボン<4919>は海外要員として選抜した日本人社員を1年間にわたってターゲットとする諸外国に送り出し、人材育成と同時に市場調査などをさせてきた。新中計期間においては、そうした人材を海外に送り込んで現地法人の設立や現地スタッフの採用など、本格的に営業を行う体制を確立することを目標としている。
「グローバル商品戦略」は「ミルボン」ブランドを海外市場で浸透させることに主眼が置かれている。ただその攻略法の具体策については、海外専用ブランドの採否などを含めてこれから詳細を詰めていく方針だ。国内市場ではエイジングケアやシステムヘアケアというコンセプトのなかで「オージュア」やシリーズがヒット中で、2月にはオーガニックブランド「ヴィラロドラ」からオーガニックヘアカラーがローンチされた。さらに「オージュア」に続く第2のシステムヘアケアブランドのローンチが計画されるなど、これまで同様、積極的な新製品投入がされる見込みだ。これらが海外市場でも通用するか、あるいはどう通用させるか、がカギとなってくる。
「グローバル人材育成」ではフィールドパーソン制度の海外展開や、カラー技術やサロン経営など特定の分野ごとの「スペシャリスト」の養成などが挙げられる。海外フィールドパーソンの育成に当たっては、現地法人の外国人社員を日本で研修・育成することなどが計画されている。
「グローバル市場展開」は特にアジア地域での本格的市場開拓を目指している。アジア地域を東アジア、東南アジア、日本と区分けして、それぞれに異なるテーマや目標設定を行って実現を図る計画だ。詳細は表に掲げたが、内容を一言で言うならば日本における営業体制(代理店によるディストリビューション、フィールドパーソン制、ミルボンサロン制)をアジア全域でも適用し、日本の成功体験をグローバルマーケットでも実現していく、ということだ。欧米地域でも基本的に日本の手法を適用していくスタンスは同じだ。現在は直販体制が取られているが、これを日本同様に代理店制へと変更するのが当面の目標となっている。
「グローバル財務戦略」では前述のような業績目標に加え、さらに世界全域での黒字化を目指している。また、こうした業績目標実現に向けて生産体制を拡充するために、5年間で10,000百万円の設備投資を計画している。ポイントは国内外の生産基盤の確立だ。国内では「ゆめが丘工場」の隣接地を取得し、既存工場を増設・拡張。青山工場を廃して効率性向上とキャパシティアップを図る計画だ。海外ではタイ工場を増設して海外販売増加に備える計画だ。生産能力投資増強への投資額は10,000百万円の設備投資の60〜70%程度を占めると弊社ではみている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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