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愛知銀行 Research Memo(3):預金量2兆6294億円、地域密着路線で預貸金を着実に拡大

注目トピックス 日本株

■事業概要

(2)事業概要

愛知銀行<8527>は愛知県を地盤とする有力地銀(第2地銀)の一角として、地元の中小企業及び個人向け取引を主力としている。店舗数は2014年9月末で107店であるが、そのうち愛知県が98店(うち名古屋市48店)、岐阜県4店、三重県2店、静岡県1店、東京1店、大阪1店を展開しており、愛知県が大半を占めている。

2014年9月末の預金残高は2兆6,294億円(愛知県内シェア7.6%)、貸出金残高は1兆6,517億円(同シェア8.7%)となっている。過去10年間の残高推移で見ると、徹底した地域密着路線の下で、預金、貸出金ともに着実に拡大してきた。

なお、貸出金残高のうち、中小企業向けが59.6%、個人向けが25.3%であり、両方を合わせて84.9%を占めているところに特徴がある。また、地元の愛知県内への貸出は全体の89.4%となっている(2014年9月末)。

貸出先の業種構成は、製造業が18.2%と最も多く、次いで卸売業・小売業が17.1%、不動産業・物品賃貸業が15.3%とこれら3業種で約半分を占めている。そのうち、不動産業向けは、地元の富裕層(地主)向けの不動産活用ローン(賃貸アパート等)が多く、貸出先は小口分散されている。また、住宅ローン残高は4,630億円(28,448件)と、貸出金残高の28.0%を占めており、地域金融機関として適度にバランスのとれた構成と言える(2014年9月末)。

なお、同行は4つの連結子会社を保有しており、連結ベースの経常収益(一般の事業会社の売上高に相当)は、同行による「銀行業」のほかに、「リース業」、「その他」の3つのセグメントに分類されている。しかし、銀行業が経常収益の約87.6%、経常利益(調整前)の約93.2%を占めており、ほとんどの収益は銀行業が稼ぎ出している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)



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