テラ Research Memo(2):「樹状細胞ワクチン療法」を中心に再生・細胞医療の研究開発企業
[15/03/26]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■会社概要
(1)事業概要
テラ<2191>はがんワクチンの1つである樹状細胞ワクチン「バクセル(R)」を中心に、医療機関に対する技術・運用ノウハウの提供、及び再生・細胞医療に関する研究開発を行う企業である。また、事業領域を拡大し6つの連結子会社を有している。2014年12月期より、樹状細胞ワクチン「バクセル(R)」の薬事承認取得に向けた開発活動を本格化したことに伴い、事業セグメントを表の通り、細胞医療事業、医薬品事業、医療支援事業の3つに区分変更した。
○細胞医療事業
細胞医療事業とは、同社が開発する樹状細胞ワクチン「バクセル(R)」を中心とした独自のがん治療技術・ノウハウの提供、細胞培養施設の貸与、特許実施権の許諾及び集患支援サービスとなる。
売上高の大半は、契約した医療機関から樹状細胞ワクチン「バクセル(R)」の症例数に応じて得られる技術料や設備貸与料、特許使用料などからなる。医療機関との契約形態には、「基盤提携医療機関」「提携医療機関」「連携医療機関」の3タイプがある。「基盤提携医療機関」とは、同社が細胞培養施設を当該医療機関に設置・貸与し、技術・ノウハウの提供や特許使用の許諾などを行う医療機関になる。「提携医療機関」とは、細胞培養施設を自身で既に整備している医療機関のことで、主に大学病院など大型の医療機関が対象となる。施設の貸与料がかからないため、1症例当たりの売上高は基盤提携医療機関より少なくなる。「連携医療機関」とは、細胞培養施設を持たず、基盤提携医療機関及び提携医療機関と連携して治療を行う医療機関となる。同社が当該医療機関に対してマーケティング、権利使用許諾などを行い、その対価をコンサルティング料として徴収する。樹状細胞の培養を基盤提携医療機関または提携医療機関で行うため、1症例当たりの当該医療機関から得られる売上は、培養を実施した基盤提携医療機関または提携医療機関を通じて徴収することになる。
こうした契約医療機関の数はグラフのとおりで、2014年12月末時点で37ヶ所となっており、北海道から沖縄に至るまでほぼ全エリアにおいて契約医療機関が拡大してきている。また、症例数としては累計で約8,900症例と樹状細胞ワクチン療法では世界でトップクラスの症例実績となっている。
○医療支援事業
医療支援事業は、子会社であるバイオメディカ・ソリューション(株)で展開する細胞加工施設の運営受託・保守管理サービス、並びに消耗品や関連装置の販売や、2013年5月設立のタイタン(株)で展開するイメージングCRO事業に加えて、2014年以降では2月に設立した(株)オールジーン(旧ジェノサイファー)のゲノム診断支援事業、8月にM&Aで子会社化したテラ少額短期保険(株)(旧ミニンシュラー)の保険事業が含まれる。
オールジーンでは、医療機関から委託を受けた患者の遺伝子情報を解析し、患者個人に適した治療の選択のための情報を医療機関に提供するサービスを手掛けていく予定で、がんや遺伝性疾患を中心とした患者に対する個別化医療の実現を目指している。
○医薬品事業
医薬品事業は、樹状細胞ワクチン「バクセル(R)」の薬事承認取得に向け、2014年1月に新たに設立した子会社のテラファーマ(株)が中心となって行う事業となる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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