注目銘柄ダイジェスト(前場):ファナック、東京エレク、アイネスなど
[15/04/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
ファナック<6954>:28200円(前週末比+1400円)
買い優勢。前日に決算を発表、注目されていた株主還元方針だったが、配当性向を現在の30%から60%に引き上げるとし、機動的な自社株買いの実施などと合わせて、前期から5年間の平均で利益の最大80%を株主に回すとしている。つれて、前期末配当金は上半期末の144.69円に対して491.93円に増配へ。想定以上の還元方針を評価する動きが先行へ。また、決算数値に関しても、実績は市場コンセンサスを上回る水準となり、受注高も想定以上に拡大する格好へ。今期は減益見通しとしているが、保守的な予想との見方が先行している。
東京エレク<8035>:6575円(前週末比-1122円)
大幅安。米アプライドとの経営統合撤回が伝わっている、これまで統合スケジュールを3回にわたり延期、直近では今年6月末の統合が予定されていた。米司法省との認識の違いが統合破談の背景に。スケールメリットや今後の経営効率化進展などへの期待感が株価には反映されていたため、バリュエーション調整は避けられないといった見方が先行しているようだ。野村では投資判断を「ニュートラル」から「リデュース」に格下げへ。1200億円の自社株買い公表、日経平均継続採用などを好感する動きは限定的。
アイネス<9742>:1131円(買い気配)
ストップ高買い気配。前日に決算を発表しているが、同時に発表した自己株式取得方針がポジティブなインパクトにつながっている。約2年間で取得総額100億円を予定しており、これは時価総額の3分の1の水準である。市場買い付けを原則としており、一株当たりの価値向上に加えて、需給期待なども非常に高まる状況のようだ。なお、決算数値に関しては、今期の微増益見通しは期待値を下回っている。
コマツ<6301>:2440円(前週末比-120.5円)
下げ目立つ。前日に発表した決算内容が嫌気されている。前期営業利益は2421億円で前期比0.7%増益、従来予想の2550億円を下振れる着地に。また、今期は2210億円で同8.7%減、連続減益の見通しとなっている。市場予想は前期が2550億円程度、今期は2650億円程度であったため、今期見通しは想定外の下振れとなる格好に。また、一部で期待された株主還元拡充なども発表されず。日立建機も決算を嫌気する動きが優勢と、建設機械の事業環境は引き続き厳しい状況。
ITM<2148>:1353円(前週末比+27円)
5日続伸。15年3月期決算を発表している。営業利益は前期比49.9%増の4.88億円となり、会社計画4.40億円を上回って着地した。産業テクノロジー分野を中心とした新規成長領域での営業を強化したほか、費用対効果の高い広告商品の需要増加に合わせ、プロファイル(営業見込み客情報)を提供するターゲティング型商品を積極的に販売した。また、16年3月期業績見通しについては、営業利益が同30.9%増の6.40億円としている。
エスクローAJ<6093>:7760円(前週末比+270円)
4日続伸。不動産鑑定業の登録完了通知を受領し、不動産鑑定業を開始すると発表している。国の政策として中古住宅・リフォーム市場の活性化・拡大が掲げられ、その具体策として中古住宅の適切な建物の残存価値の評価手法の見直しや、中古住宅の取引事例等の整備の議論が進められているなか、金融機関等からの中古住宅の評価業務のニーズが高まると見込んでいる。
ショーケースT<3909>:8890円(前週末比+660円)
反発。CLOCK・COMMUNICATIONSの広告トレーディングデスク事業を譲受けると発表している。CLOCK社のトレーディングサービス「ターゲットオン」や従業員を含めた広告運用ノウハウを取り入れることで、更なる広告事業の拡大が見込めるとしている。同部門の14年3月期売上高は0.77億円で、譲受け価額は0.60億円。発表が材料視され買いが先行しているが、前日同様に上値では利益確定売りも強いようだ。
<KS>