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サイオス Research Memo(2):KPS社を子会社化、「SIOS iQ」の拡販においてシナジー効果期待

注目トピックス 日本株
■第1四半期の主なトピックス

○機械学習技術を用いたITオペレーション分析ソフト「SIOS iQ」
2015年12月期の第1四半期(2015年1月−3月期)には、世界で初めて機械学習技術を用いた画期的なITオペレーション分析ソフトウェア「SIOS iQ」の無償版提供を開始している。

「SIOS iQ」はシステム障害の発生リスクを未然に防ぐほか、IT管理者の作業負荷の大幅軽減にも寄与する製品である。特に多くのサーバーを使用し、大量のデータ処理を行う金融業界や放送・通信業界、ECのマーケットプレイス企業においては、IT管理者への負荷増大が深刻な問題となっている。この問題解決に寄与することもあり、今後の同社の収益を大きくけん引する大型製品として注目される。

○M&A等
サイオステクノロジー<3744>では4月15日、(株)キーポート・ソリューションズ(以下KPS)の株式取得(連結子会社化)を発表した。取得価格は402百万円、取得の相手はACA戦略投資3号投資事業有限責任組合(無限責任組合員かつ出資比率2.1%のACA(株)が業務執行組合員であり、同社は同投資事業組合に95.7%を出資する有限責任組合員)の保有するKPS全株式(議決権所有割合90.51%)となる。

KPSは証券業界を始めとする金融業界を中心に、多重処理や拡張性に優れたオブジェクト技術をベースとしたシステム・アプリケーション開発を行っている。また、ヘルスケアや不動産業界等にもデザイン・開発・運用・保守まで一貫した情報技術サービスを提供している。また、「SIOS iQ」の拡販が期待される金融分野においても、シナジーが期待される。

KPSの業績は順調に拡大しており、2014年3月期業績は売上高で前期比7.3%増の1,303百万円、経常利益で同3.4倍の136百万円が計上されている。KPS連結会社化による同社の2015年12月期業績予想は、増収を見込むものの、各利益項目は引き続き研究開発費の先行投資を積極的に行う方針であり、据え置きとなった。

現状、同社は2017年12月期を最終年度とする中期経営計画を推進中であり、売上高で12,000百万円、同社が経営指標として重視するEBITDAで500百万円(営業利益で450百万円)を目標に掲げている。新規事業(M&A含む)で売上高の1割以上を目指しており、「SIOS iQ」以外にも複数の新製品・サービスを開発中だ。その達成のため、研究開発費の増額、将来の基盤作りのための施策推進により、2015年12月期の利益は当初の予想どおり一時的に減益が予想されているが、将来の布石も含めて施策の一端が具体的に見え始めたことは、中期経営計画との整合性という観点において安心感の造成につながると想定される。

○東証マザーズから東証2部への市場変更
東証マザーズ上場後10年を経過した上場企業による上場市場の選択に基づき、同社は東京証券取引所市場2部への市場変更を選択した。5月1日より東証マザーズから東証2部へ市場が変更になった。

(執筆:フィスコアナリスト)



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