デリカフーズ Research Memo(8):業界で確固たる地位を確立し、高い収益性を維持
[15/06/15]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■財務状況と株主還元策
(1)財務状況と同業他社比較
デリカフーズ<3392>の2015年3月末の財務状況は、総資産が前連結会計年度末と比べ3,326百万円増の16,678百万円となった。主な増加要因は、公募増資などにより現金及び預金が2,822百万円、奈良FSセンター竣工などに伴う有形固定資産が423百万円増加したことなどによる。
一方、負債は前連結会計年度末と比べ1,630百万円増加の10,119百万円となった。主な増加要因は新FSセンターの設備投資資金調達のため、有利子負債が1,000百万円増加したほか、未払金が375百万円増加したことなどによる。また、純資産は前連結会計年度末と比べ1,695百万円増加の6,558百万円となった。主な増加要因は公募増資などにより資本金、資本剰余金が1,229百万円増加したほか、利益剰余金が404百万円増加したことなどによる。
経営指標を見ると、自己資本比率は増資をしたことで39.3%と若干上昇したが、有利子負債比率は106.0%とやや高水準となっている。ここ数年はFSセンターの建設など積極的な設備投資を行ってきたことで、有利子負債の増加が続いているためだが、特に問題となるような水準ではないと考えられる。
一方、収益性を見るとROEで8.6%と大手食品卸6社平均の5.7%を上回っているほか、経常利益率も2.7%と同業他社平均の1.1%に対して2倍以上の水準となっている。これは同社が提案型の付加価値創出型の企業として、業界で確固たる地位を確立していることが背景にあると考えられる。
株価バリュエーションを見ると、実績PBRの水準ではほぼ同業他社並みとなっているが、予想PERでは今期業績が2ケタ減益見通しとなっていることもあり、平均を上回った水準となっている。ただ、2017年3月期の中期経営計画目標値を達成したとすれば、PERの水準は10倍台前半まで低下し、相対的な割安感が出てくる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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