CDG Research Memo(8):アドテクノロジー領域を拡大、収益性も向上する可能性
[15/06/25]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■今後の見通し
(2)アドテクノロジー技術領域への展開について
CDG<2487>はアドテクノロジー技術領域への強化を進めている。アドテクノロジー技術を自社のマーケティングソリューションのなかに組み込むことで、より費用対効果の高い販促施策を提供していく方針だ。既に2015年に入ってから、担当者を配置し、営業活動も開始している。また、この領域を迅速に強化していくため業務提携やM&Aなども視野に入れているようだ。
同社はデジタル技術を活用した販促施策として、従来からWEBやSNSなどを利用してきたが、アドテクノロジー技術を取り込むことで、今まで以上に高度なサービスを提供することが可能となる。具体的には、WEBにアクセスする属性分析(性別、年齢層など)を行って、ターゲットをピンポイントに絞ってオンライン上で販促施策を打てるようになるほか、想定顧客と実際の顧客の差異分析も行えるようになり、次回プロモーション実施の際に、より効果の高い販促施策を打つことが可能となる。
また、アドテクノロジー技術を用いることで、エリアごと、あるいは消費者のライフスタイルや購入状況ごとに特定の販促施策も打てるようになる。同社の子会社であるゴールドボンド社が手掛ける地域特産品の商品開発・販売支援事業では、アドテクノロジー技術を導入する効果がより高まるものと思われる。地域特産品など需要が限られる商品については、コストの高いマスメディアを使った販促施策では費用対効果が低くなるためだ。同様に大企業においてもここ最近は、本社で一括してマーケティング予算を組むよりも、地方拠点ごとにマーケティング予算を配分して、エリアごとで効果的な販促施策を打つ傾向が増えてきていると言う。このため、現在は、東京、大阪、名古屋、福岡、札幌の5拠点体制で、売上高の80%を東京本社で占めている同社も、今後は地方拠点での営業体制強化により受注獲得を進めていくことも視野に入れている。
マーケティングソリューション領域を上流工程に拡大していくことで、1件当たりの受注単価も今後は更に上昇していくものと予想される。今まで以上のWEBと店舗での販促施策の連動が重要となってくることで、O2Oマーケティングが急速に拡大していくことが予想される。このため従来、同社の主力だった景品の売上高構成比は低下し、マーケティングソリューション領域の売上高構成比は前期の40%程度から2016年3月期は60%程度に拡大する見通しで、今後の業績拡大をけん引していくものとして注目される。
収益性についてみれば、景品の粗利率が25〜30%で、アドテクノロジー領域が15〜20%程度となるが、景品の場合は品質管理や物流コストなどがかかるため販管費率が高くなり、営業利益率段階では受注規模が大きくなるほど、アドテクノロジー領域のほうが高まる傾向となる。このため、今後のアドテクノロジー領域の売上高拡大に伴って収益性も向上していく可能性がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<HN>
(2)アドテクノロジー技術領域への展開について
CDG<2487>はアドテクノロジー技術領域への強化を進めている。アドテクノロジー技術を自社のマーケティングソリューションのなかに組み込むことで、より費用対効果の高い販促施策を提供していく方針だ。既に2015年に入ってから、担当者を配置し、営業活動も開始している。また、この領域を迅速に強化していくため業務提携やM&Aなども視野に入れているようだ。
同社はデジタル技術を活用した販促施策として、従来からWEBやSNSなどを利用してきたが、アドテクノロジー技術を取り込むことで、今まで以上に高度なサービスを提供することが可能となる。具体的には、WEBにアクセスする属性分析(性別、年齢層など)を行って、ターゲットをピンポイントに絞ってオンライン上で販促施策を打てるようになるほか、想定顧客と実際の顧客の差異分析も行えるようになり、次回プロモーション実施の際に、より効果の高い販促施策を打つことが可能となる。
また、アドテクノロジー技術を用いることで、エリアごと、あるいは消費者のライフスタイルや購入状況ごとに特定の販促施策も打てるようになる。同社の子会社であるゴールドボンド社が手掛ける地域特産品の商品開発・販売支援事業では、アドテクノロジー技術を導入する効果がより高まるものと思われる。地域特産品など需要が限られる商品については、コストの高いマスメディアを使った販促施策では費用対効果が低くなるためだ。同様に大企業においてもここ最近は、本社で一括してマーケティング予算を組むよりも、地方拠点ごとにマーケティング予算を配分して、エリアごとで効果的な販促施策を打つ傾向が増えてきていると言う。このため、現在は、東京、大阪、名古屋、福岡、札幌の5拠点体制で、売上高の80%を東京本社で占めている同社も、今後は地方拠点での営業体制強化により受注獲得を進めていくことも視野に入れている。
マーケティングソリューション領域を上流工程に拡大していくことで、1件当たりの受注単価も今後は更に上昇していくものと予想される。今まで以上のWEBと店舗での販促施策の連動が重要となってくることで、O2Oマーケティングが急速に拡大していくことが予想される。このため従来、同社の主力だった景品の売上高構成比は低下し、マーケティングソリューション領域の売上高構成比は前期の40%程度から2016年3月期は60%程度に拡大する見通しで、今後の業績拡大をけん引していくものとして注目される。
収益性についてみれば、景品の粗利率が25〜30%で、アドテクノロジー領域が15〜20%程度となるが、景品の場合は品質管理や物流コストなどがかかるため販管費率が高くなり、営業利益率段階では受注規模が大きくなるほど、アドテクノロジー領域のほうが高まる傾向となる。このため、今後のアドテクノロジー領域の売上高拡大に伴って収益性も向上していく可能性がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<HN>