ホットリンク<3680>---Socialgist買収により成長ポテンシャルが向上
[15/06/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
ラジオNIKKEI マーケットプレスの『フィスコ presents 注目企業分析』6月25日放送において、ホットリンク<3680>を取り上げている。主な内容は以下の通り。
■会社概要
「Twitter」や「2ちゃんねる」「Sina Weibo」、各種ブログなどソーシャルメディア上に投稿された記事を収集・分析するツールを開発し、企業のマーケティング戦略やリスクマネジメントなどに利活用するサービスを提供している。
主要サービスとしては「クチコミ@係長」「e-mining」など、直接顧客と契約を結ぶSaaSサービスと、SIerやツールベンダーに「分析ツール」や「データ」を提供したり、顧客企業へコンサルティングサービスを行うソリューションサービスとがある。
■注目ポイント
15年1月に米国のソーシャルメディアデータ提供会社Effyis,Inc.(サービスブランド名:Socialgist。以下Socialgist)を2200万ドル(約25.96億円)で買収しており、今後の成長ポテンシャルが一段と高まったと言える。
Socialgistは2000年に米国で設立されたベンチャー企業で、世界中のブログ、掲示板、Q&A、レビューサイト等のソーシャルメディアデータの収集・提供サービスを行っている。データストリーミング分野での高い技術力を持っていることに加えて、世界で唯一、中国版Twitterと呼ばれる「Sina Weibo」(アカウント数6億人超、1日の投稿件数1.2億件と中国最大のSNS)のデータへのフルアクセス権の販売ライセンスを取得していることが特徴となっている。現在のSocialgistの売上高の3割強は「Sina Weibo」のデータ販売で占められている。
顧客は世界の大手ソーシャル・ビッグデータ分析、マーケティングプラットフォーム、CRM、BI等のツールベンダーのほか、金融機関や政府との取引実績も持つ。なお、同社も14年6月に業務提携し、「Sina Weibo」データに関して中国を除くアジア・パシフィック地域での販売代理権を取得している。Socialgistの直近の経営成績を見ると、売上高はソーシャルメディア市場の成長に伴って、年率2ケタペースでの高成長が続いている。今回のSocialgist買収により、同社はソーシャルメディアのデータ流通プレイヤーとして、グローバル市場での重要な地位を確立したことになる。
また、もう1つの注目点として今月、中国国内における統合モニタリング及び各種データ分析サービスを手がける中国の普千(上海)商務諮詢有限公司と資本提携したことが挙げられる。14年7月には業務提携を締結しているが、今後協業関係を深めることで、中国ソーシャル・ビッグデータ活用事業の拡大に一層注力したビジネスの展開を図っていくという。訪日外国人客数の増加で、日本企業においてインバウンド消費の取り込みが急務となるなか、同社の中国ソーシャル・ビッグデータ活用の展開が注目される。
■業績動向
15年12月期の業績は、Socialgistの子会社化により、売上高が前期比約2.4倍の24.23億円、営業利益が同41.9%増の2.08億円と大幅増収増益となる見通し。このうち、Socialgistの業績は全体の約半分程度を占めるとみられる。また、既存事業に関しても、「クチコミ@係長」「e-mining」など主力サービスの機能拡充と営業体制の強化により顧客数を拡大し、2ケタ増収を見込んでいる。
なお、15年12月期より国際会計基準(IFRS)を採用するが、第3四半期までは日本基準(のれん償却費用を計上する)での発表となるため、一時的に損益が悪化して見えてしまうことには注意する必要がある。第1四半期はのれん償却費用の増加に加えて、M&A関連費用が計上されたため、0.37億円の営業損失となった。ただ、国際会計基準が採用される通期決算時には第1四半期から第3四半期までののれん償却額は取り消される。
■株価動向
4月に急動意を見せた後は、1000円を挟んでのこう着が続いている。昨日の大幅反発で25日線を上放れる局面も見られたが、25日線を明確に支持線として変えてくることができるかを見極めたいところ。ただ、現在の株価水準でのボトム形成が意識されており、4ケタ割れの水準では押し目買い妙味がありそうだ。
ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30〜14:45放送
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■会社概要
「Twitter」や「2ちゃんねる」「Sina Weibo」、各種ブログなどソーシャルメディア上に投稿された記事を収集・分析するツールを開発し、企業のマーケティング戦略やリスクマネジメントなどに利活用するサービスを提供している。
主要サービスとしては「クチコミ@係長」「e-mining」など、直接顧客と契約を結ぶSaaSサービスと、SIerやツールベンダーに「分析ツール」や「データ」を提供したり、顧客企業へコンサルティングサービスを行うソリューションサービスとがある。
■注目ポイント
15年1月に米国のソーシャルメディアデータ提供会社Effyis,Inc.(サービスブランド名:Socialgist。以下Socialgist)を2200万ドル(約25.96億円)で買収しており、今後の成長ポテンシャルが一段と高まったと言える。
Socialgistは2000年に米国で設立されたベンチャー企業で、世界中のブログ、掲示板、Q&A、レビューサイト等のソーシャルメディアデータの収集・提供サービスを行っている。データストリーミング分野での高い技術力を持っていることに加えて、世界で唯一、中国版Twitterと呼ばれる「Sina Weibo」(アカウント数6億人超、1日の投稿件数1.2億件と中国最大のSNS)のデータへのフルアクセス権の販売ライセンスを取得していることが特徴となっている。現在のSocialgistの売上高の3割強は「Sina Weibo」のデータ販売で占められている。
顧客は世界の大手ソーシャル・ビッグデータ分析、マーケティングプラットフォーム、CRM、BI等のツールベンダーのほか、金融機関や政府との取引実績も持つ。なお、同社も14年6月に業務提携し、「Sina Weibo」データに関して中国を除くアジア・パシフィック地域での販売代理権を取得している。Socialgistの直近の経営成績を見ると、売上高はソーシャルメディア市場の成長に伴って、年率2ケタペースでの高成長が続いている。今回のSocialgist買収により、同社はソーシャルメディアのデータ流通プレイヤーとして、グローバル市場での重要な地位を確立したことになる。
また、もう1つの注目点として今月、中国国内における統合モニタリング及び各種データ分析サービスを手がける中国の普千(上海)商務諮詢有限公司と資本提携したことが挙げられる。14年7月には業務提携を締結しているが、今後協業関係を深めることで、中国ソーシャル・ビッグデータ活用事業の拡大に一層注力したビジネスの展開を図っていくという。訪日外国人客数の増加で、日本企業においてインバウンド消費の取り込みが急務となるなか、同社の中国ソーシャル・ビッグデータ活用の展開が注目される。
■業績動向
15年12月期の業績は、Socialgistの子会社化により、売上高が前期比約2.4倍の24.23億円、営業利益が同41.9%増の2.08億円と大幅増収増益となる見通し。このうち、Socialgistの業績は全体の約半分程度を占めるとみられる。また、既存事業に関しても、「クチコミ@係長」「e-mining」など主力サービスの機能拡充と営業体制の強化により顧客数を拡大し、2ケタ増収を見込んでいる。
なお、15年12月期より国際会計基準(IFRS)を採用するが、第3四半期までは日本基準(のれん償却費用を計上する)での発表となるため、一時的に損益が悪化して見えてしまうことには注意する必要がある。第1四半期はのれん償却費用の増加に加えて、M&A関連費用が計上されたため、0.37億円の営業損失となった。ただ、国際会計基準が採用される通期決算時には第1四半期から第3四半期までののれん償却額は取り消される。
■株価動向
4月に急動意を見せた後は、1000円を挟んでのこう着が続いている。昨日の大幅反発で25日線を上放れる局面も見られたが、25日線を明確に支持線として変えてくることができるかを見極めたいところ。ただ、現在の株価水準でのボトム形成が意識されており、4ケタ割れの水準では押し目買い妙味がありそうだ。
ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30〜14:45放送
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