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エイジア Research Memo(3):前期の減益は戦略的に進めた人員増が要因

注目トピックス 日本株
■業績動向

(1) 2015年3月期の連結業績概要

5月11日付けで発表された2015年3月期の連結業績は、売上高が前期比2.4%増の1,031百万円、営業利益が同26.3%減の178百万円、経常利益が同24.2%減の181百万円、当期純利益が同16.7%減の108百万円と増収減益決算となった。消費増税の影響により、同社が主力顧客とする小売・サービス業界のIT投資姿勢が慎重となり、主力の「WEBCAS」シリーズの中でも規模の大きいライセンス販売が減少したこと、また、2014年3月期後半より戦略的に進めてきた人員の増強に伴って、人件費が増加したことが減益要因となった。事業セグメント別の動向は以下のとおり。

(2)アプリケーション事業

アプリケーション事業の売上高は前期比3.5%減の855百万円、セグメント利益が同15.2%減の373百万円と減収減益となった。売上高で減収となるのはリーマン・ショックで投資が冷えこんだ2009年3月期以来のこととなる。

エイジア<2352>の売上高の内訳を見ると、クラウドサービスは前期比10.5%増の554百万円と増収基調が続いたものの、クラウドの中では大型案件となるSaaSサービスの新規案件が減少したことに加えて、大規模案件となるライセンス販売収入が前期比37.6%減の137百万円と大きく落ち込んだことが減収要因となった。

セグメント利益率は、売上高が減少したことに加えて人件費が増加したことに伴い、前期の49.7%から43.7%へ低下した。

(3)サービスソリューション事業

サービスソリューション事業の売上高は前期比48.7%増の175百万円、セグメント利益は同58.0%増の13百万円となった。2013年10月に子会社化したFUCAの業績が年間でフル寄与したことが売上高、利益の増加要因となっている。とりわけ、FUCAと協力して推進したコンサルティングサービスは前期の46百万円から91百万円と順調に拡大した。

FUCAは企業のWebサイトやメールマガジンの戦略立案、企画・制作、分析サービスを行っており、特にWebサイトへのアクセス数をいかに高めていくかといった提案力やWebのデザイン力などにおいて強みを持つ会社で、同社とのシナジー効果が着実に出てきている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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