ティー・ワイ・オー Research Memo(1):足元で好調な業績に加えて、成長戦略も順調に進展
[15/10/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
ティー・ワイ・オー<4358>は、TV-CMの企画・制作を始め、ブランディングやWebを中心としたデジタル広告、スマートフォンアプリなどあらゆる広告コンテンツの企画・制作を手掛けているクリエイティブエージェンシーである。好調な受注環境が続くなか、消費者の印象に残る数々のCM制作を手掛けてきたクリエイティブ力と幅広い広告の制作に対応するワンストップソリューションを武器として業績を順調に拡大している。
同社は2014年7月期を初年度とした中期経営計画を進めている。広告代理店取引の継続強化に加えて、広告主直接取引の躍進、海外事業の新規展開によって、2017年7月期の売上高40,000百万円、営業利益2,700百万円を目標としており、3年間の平均成長率では売上高が年率14.6%、営業利益が同16.4%と高い伸びを見込んでいる。特に、成長分野と位置付けている広告主直接取引は、従来のTV-CM制作やWeb制作における優位性や顧客接点を活かしながら、あらゆる広告制作市場をターゲットとして同社グループの成長に取り込んでいく戦略である。加えて、ASEAN及びインドを中心とした海外展開も戦略的M&Aの実現に向けて準備を進めてきた。
その結果、2015年3月に海外事業の統括管理会社をシンガポールに設立すると、2015年7月にはアジアにおける戦略的M&Aの第1段階として、インドネシアに合弁会社(PT TYO FIRST EDITION)を立ち上げ、インドネシアの国内資本系では最大規模の広告会社(The First Edition)グループから事業を継承して活動をスタートさせた。また、2015年8月にはグラフィック領域に強みがあり、アジア地域を中心とした海外にもネットワークを持つ(株)ケー・アンド・エル(以下、K&L)を連結子会社化しており、足元で好調な業績に加えて、同社の成長戦略も順調に進展しているとみてよいだろう。
2015年7月期決算は、売上高が前期比6.9%増の28,393百万円、営業利益が同10.0%増の1,884百万円と、売上高は4期連続の増収、営業利益も6期連続の増益となり過去最高益を更新した。期初予想に対しても、売上高はほぼ計画どおり、各利益は計画を上回る着地となった。特に、注力する広告主直接取引が大きく拡大しており、同社の業績の伸びをけん引している。
2016年7月期の業績予想について同社は、中期経営計画のとおり、売上高を前期比12.7%増の32,000百万円、営業利益を同14.1%増の2,150百万円と引き続き増収増益を見込んでいる。
弊社では、好調な受注環境に加え、インドネシア子会社やK&Lの連結化による上乗せを考慮すると、同社予想は保守的な水準であるとみている。したがって、業績の上振れの可能性を含めて、足元の業績推移に注意するとともに、来期(2017年6月期)以降の成長に向けた取り組みなど、成長戦略の進捗にも注目していきたい。
■Check Point
・中核事業を軸とした新たな成長ステージに突入
・各利益は計画を上回って着地
・配当性向の改善、及び利益成長に伴う増配余地は十分
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
<HN>
同社は2014年7月期を初年度とした中期経営計画を進めている。広告代理店取引の継続強化に加えて、広告主直接取引の躍進、海外事業の新規展開によって、2017年7月期の売上高40,000百万円、営業利益2,700百万円を目標としており、3年間の平均成長率では売上高が年率14.6%、営業利益が同16.4%と高い伸びを見込んでいる。特に、成長分野と位置付けている広告主直接取引は、従来のTV-CM制作やWeb制作における優位性や顧客接点を活かしながら、あらゆる広告制作市場をターゲットとして同社グループの成長に取り込んでいく戦略である。加えて、ASEAN及びインドを中心とした海外展開も戦略的M&Aの実現に向けて準備を進めてきた。
その結果、2015年3月に海外事業の統括管理会社をシンガポールに設立すると、2015年7月にはアジアにおける戦略的M&Aの第1段階として、インドネシアに合弁会社(PT TYO FIRST EDITION)を立ち上げ、インドネシアの国内資本系では最大規模の広告会社(The First Edition)グループから事業を継承して活動をスタートさせた。また、2015年8月にはグラフィック領域に強みがあり、アジア地域を中心とした海外にもネットワークを持つ(株)ケー・アンド・エル(以下、K&L)を連結子会社化しており、足元で好調な業績に加えて、同社の成長戦略も順調に進展しているとみてよいだろう。
2015年7月期決算は、売上高が前期比6.9%増の28,393百万円、営業利益が同10.0%増の1,884百万円と、売上高は4期連続の増収、営業利益も6期連続の増益となり過去最高益を更新した。期初予想に対しても、売上高はほぼ計画どおり、各利益は計画を上回る着地となった。特に、注力する広告主直接取引が大きく拡大しており、同社の業績の伸びをけん引している。
2016年7月期の業績予想について同社は、中期経営計画のとおり、売上高を前期比12.7%増の32,000百万円、営業利益を同14.1%増の2,150百万円と引き続き増収増益を見込んでいる。
弊社では、好調な受注環境に加え、インドネシア子会社やK&Lの連結化による上乗せを考慮すると、同社予想は保守的な水準であるとみている。したがって、業績の上振れの可能性を含めて、足元の業績推移に注意するとともに、来期(2017年6月期)以降の成長に向けた取り組みなど、成長戦略の進捗にも注目していきたい。
■Check Point
・中核事業を軸とした新たな成長ステージに突入
・各利益は計画を上回って着地
・配当性向の改善、及び利益成長に伴う増配余地は十分
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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