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アデランス Research Memo(6):新規顧客売上高が着実に回復基調をたどる

注目トピックス 日本株
■業績動向

(1)国内事業の動向

国内事業のうち女性向け市場の状況は前述した。一方、国内男性向け事業は、アデランス事業において、オーダーメイド・ウィッグを提供する事業だ。2016年2月期第2四半期売上高は5,638百万円(前年同期比1.8%減)であった。この内訳として、新規顧客売上高は640百万円(同4.4%増)、リピート売上高は4,997百万円(同2.5%減)となっている。ウィッグの顧客は一定割合が使用中止や他社製品へ鞍替えをするため、リピート売上高が各期ごとに変動するのは避けられない。弊社では、新規顧客売上高が着実に回復基調をたどっている点を評価している。

(2)海外事業の動向

アデランス<8170>の海外事業は、ウィッグ事業と植毛事業との2つに大別される。ウィッグ事業は北米・欧州・その他(アジア主体)の3地域で展開しているが、事業の中心は北米だ。2013年4月に男性用オーダーメイド・ウィッグ最大手企業のヘアクラブ社を買収したことで業容が一気に拡大した。ヘアクラブ社買収に伴う無形固定資産とのれんの償却費負担が重いため、セグメント営業利益は赤字が続いているが、ここにきて黒字化が視野に入って来た。2016年2月期の第2四半期単独(3ヶ月間)では、ヘアクラブ社は営業黒字に転換し、海外ウィッグ事業セグメントの営業損失も69百万円にまで縮小している。同社は、FC店の買収や新規出店、商品ラインアップ拡充(増毛商品や女性向け商品のリリースなど)を通じて収益改善に注力している。

植毛はウィッグとは本質的に異なり、頭皮に毛包(毛根を含む組織)を移植する医療行為だ。同社は2001年のボズレー社の買収を通じて植毛事業に参入した。ボズレー社は植毛分野で北米市場のシェア約10%を握るトップ企業だ。新CM投入、Web刷新などの同社からのテコ入れに加え、従来の手法に加えて「FUE」という新たな自毛の植毛施術を取り入れたことでサービスメニューが広がり、順調な業容拡大が続いている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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