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レアジョブ Research Memo(1):三井物産との提携により法人向けサービス拡大に拍車

注目トピックス 日本株
レアジョブ<6096>は、「Chances for everyone, everywhere.」をグループビジョンに、「日本人1,000万人を英語が話せるようにする。」を事業ミッションに掲げるオンライン英会話サービスの最大手。フィリピン人講師とユーザーをマッチングしマンツーマンの英会話レッスンを提供する。無料通信動画ソフト「スカイプ」を活用し、講師は自宅からレッスンを行うビジネスモデルを構築したことにより、ユーザーは好きな時間にどこからでも低価格(1レッスン129円(税抜)〜)で手軽にレッスンを受けることが可能となり、この手軽さが受け急成長を遂げる。2015年11月時点のユーザー数※は40万人以上、法人導入社数では674社。2014年6月に東京証券取引所マザーズ市場に上場。2015年7月に三井物産<8031>と資本・業務提携。
※ユーザー数は同社の英語サービスすべてのユーザー数(オンライン英会話および Chatty)を記載

11月16日に発表された2016年3月期第2四半期累計(2015年4月−9月)の連結業績は、売上高が1,169百万円(前年同期比16.1%増)、営業損失は69百万円(前年同期は98百万円の利益)となった。2ケタ増収は、従来からの英会話レッスンの「量」に加えて「質」にも重点を置く戦略に転換した効果により、有料会員数、有料会員数当たり月額単価(ARPU)が上昇したことによる。一方、営業減益は、プロモーション実施、営業及び新規プロダクト開発に向けた人員強化、ブラジル展開、本社移転などの戦略投資を行ったためで、期初計画どおり。もっとも、事業自体の利益である売上総利益は772百万円(同21.9%増)と増益を確保、売上総利益率は66.1%へ上昇した。

2016年3月期通期予想については、2016年3月期第2四半期累計業績がおおむね想定どおりであること、下期についても、戦略的な投資を継続することから、同社は期初計画(売上高2,500百万円、営業利益50百万円)を据え置いた。弊社では、有料会員当たりの単価が上昇し、結果として売上総利益率が改善した上期のトレンドが下期も継続すると予想されることに加えて、三井物産との提携による量のかさ上げ効果も期待できることから、積極的な投資を継続しても業績の下振れリスクはないと予想する。

中期的にも、国内事業に関しては、2016年3月第2四半期累計業績が同社の戦略投資の効果が顕在化する結果となったこと、今後、三井物産との提携により法人向けサービスの拡大に拍車がかかると予想されることに加えて、2020年より予定される大学入試における英語科目の4技能(リスニング、リーディング、スピーキング、ライティング)化を控え、学校向けサービスについても同社のオンライン英会話サービスにおける先駆者としての優位性、ノウハウを考慮すると、拡大を期待できる状況にある。このため、同社の中期目標である2018年3月期営業利益500百万円の達成に関しては、上記の法人向け、学校向けサービスに加えブラジル事業の立ち上がり状況の見極めが重要であると弊社ではみる。

■Check Point
・16/3期上期業績は戦略的投資の効果が顕在化する結果に
・新規投資が継続され、株主還元は見送られる公算が大きい
・4,000人規模の講師と継続しやすい体制を整備したオンライン英会話

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)



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