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ケンコーマヨ Research Memo(7):16/3期は経常利益で6期ぶりに過去最高を更新する予想

注目トピックス 日本株
■今後の見通し

(1) 2016年3月期の業績見通し

ケンコーマヨネーズ<2915>の2016年3月期の連結業績は、売上高が前期比4.8%増の63,200百万円、営業利益が同1.6%増の3,050百万円、経常利益が同8.0%増の3,000百万円、当期純利益が同7.8%増の1,770百万円と期初計画を据え置いている。経常利益の増減要因としては、増収効果で572百万円、生産効率の向上で563百万円、物流費の減少で30百万円の増益要因となり、原材料価格の上昇で537百万円、固定経費の増加(人件費、IT化投資など)で404百万円の減益要因を見込んでいる。ただ、第2四半期までの進捗率が売上高で52.6%、経常利益で59.8%と期初計画を上回っているほか、10月以降も売上好調の基調に変化はないことから、早晩上方修正される可能性が高いと弊社では見ており、経常利益で6期ぶりに過去最高(2010年3月期2,853百万円)を更新することが予想される。

こうした中で、現在販売好調なタマゴ加工品やサラダ・総菜類などの生産能力増強をどのように進めていくかが注目ポイントとなる。同社では現在、静岡富士山工場やその他国内生産拠点での能力増強について検討段階にあるとしており、今期中には来期以降の能力増強計画などがある程度固まりそうだ。また、その他の生産拠点では生産設備が老朽化しているところもあり、建屋の改築と合わせて生産性の高い新ラインを導入していくことも検討している。このため、2016年3月期においてこうした老朽化設備を一括費用処理する可能性も考えられる。いずれにしても、足元の状況は好調が続いており、今後も新規顧客の開拓や既存顧客との取引シェア拡大などを進めながら、業績は拡大基調が続くことが予想される。

通期の報告セグメント別売上高の見通しは、調味料・加工食品事業で前期比4.2%増、総菜関連事業等で同7.7%増、その他で同4.3%増を見込んでいるが、第2四半期までの進捗状況からすれば、いずれも計画を上回る公算が大きい。下期の重点施策としては、「分野別・業態別対策の取り組み強化」と「商品ラインナップの強化」の2点が挙げられる。

「分野別・業態別の取り組み強化」では、販路拡大と市場ニーズに沿った商品形態の拡充を進めていく。タマゴ加工品は、CVS向けだけでなく外食向けの顧客を開拓していく方針だ。また、好調が続いている小型形態のロングライフサラダでは、量販店向け・CVS向けともに新商品の投入を予定しており、下期は一段の売上増を見込んでいる。

「商品ラインナップの強化」については、「世界のサラダ」シリーズや「世界のソース」シリーズ「和彩万菜®」などのシリーズ強化を進めていくほか、新たに「世界を旅するドレッシングTM」を企画。第1弾として「シルタースタイルTM」ドレッシングの販売を開始した。同商品はドイツのリゾート地・シルト島をイメージして作られたドレッシングで、ドイツで人気のドレッシングを再現している。また、機能性商品の拡充も進めていく。下期より、片手で手軽にサラダを食べられるソーセージ型ポテトサラダ「ベジソーTMスモークポテト」の販売を開始したほか、やわらか食に対応した商品の開発も進めていく。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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