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SDエンター Research Memo(3):中期成長のメイン・エンジンと位置付けるフィットネス事業

注目トピックス 日本株
■事業部門別動向

(1)フィットネス事業

SDエンターテイメント<4650>は「SDフィットネス中期ビジョン」を策定してフィットネス事業を中期成長のメイン・エンジンと位置付けている。その具体策として、親会社の健康コーポレーションが手掛けるRIZAPのノウハウやデータを活用して高収益型事業モデルに転換すべく、新プログラムの開発に取り組んでいる。この新プログラムはグループレッスンという特徴から「FIVE」と命名され、東京都・国立店でテスト中である。

一方で同社は、従来から「SLIT」と呼ぶダイエットプログラムや、加圧トレーニング、バイクエクササイズなどを独自に展開してきた。出店先の地域の特性やニーズに応じて、それら独自プログラムをブラッシュアップして集客につなげる取り組みも行っている。また、フィットネス事業の最大のポイントは人材であるとの考えから、人材教育にも注力している。さらには、健康コーポレーショングループとのコラボレーションの一環として、RIZAPで採用するKPI(重要経営指標)を導入し、3年後の目標達成に向けて取り組んでいる。

こうした取り組みの具体的な成功例も出てきている。三重県・津店では10月に単月入会者242名と過去最高を記録したほか、その内訳として半分以上の130名が会員紹介という結果を残すことができた。また、独自のバイクエクササイズプログラムについては、秋田県・秋田広面店に設備投資を行って規模拡大することを決定した。同社ではこうした成功事例や先行実験店舗での結果を全店で共有して次の成功へつなげる流れが定着している。

足元の業績は絶好調とは言えないまでも、回復基調にある。今第3四半期累計の売上高の前年同期比は3.1%減、同じく営業利益は15.2%減となっている。しかし第3四半期単独期間だけを取り出すと、売上高は0.9%減、営業利益は5.5%減とマイナス幅が縮小してきている。FIVEの本格展開の遅れなどの影響を考慮すれば、第3四半期までの業績は健闘していると評価できるだろう。10月ー11月期において1,500名近くの入会者を獲得したが、ここからの会費収入が2016年1月から入ってくる見通しで、今後の利益回復に期待が高まる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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