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SDエンター Research Memo(4):地道な集客努力が結実したボウリング事業

注目トピックス 日本株
■事業部門別動向

(2)ボウリング事業

SDエンターテイメント<4650>はボウリング事業の回復に向けて地道な集客努力を積み重ねてきたが、今第2四半期おいて、それが実を結んだ。具体的な施策の1つがLTB(Learn to Bowling)と呼ぶボウリング教室だ。これは昼間の閑散時間帯に高齢者や有閑者を呼び込むための施策として始めたものだが、これが軌道に乗ってきた。今秋の秋季コースでは258名の受講者を集め、受講率は定員の93%に達した。LTBは初心者を対象としているが、同社はさらに固定化を図るために、ワンランクアップのボウリング教室も開催している。それがプロボウラーによるグループレッスンだ。料金設定はLTB教室に比べて高額となっているが、プロの指導をより細やかに受けられるということで出だしから好評のもようだ。

また、ファミリー層の掘り起こしにつなげるべく、ジュニアボウリング教室の開催や、補助スロープ設置、子供でも投げやすいキッズボールやガーターのないバンパーレーンの導入などを行っている。直近(2016年1月中旬)では、ジュニアボウリング教室の更なる活性化に向けて「無料お試し券」配布を開始した。

ボウリング教室を通じた新たなボウリング顧客層の“掘り起こし”から“育成”、そして“固定”の流れはほぼ確立したと言え、これが今期のボウリングの復調へとつながっている。同社は今後も中高年層の掘り起こしを進める一方、ファミリー層や若年層への訴求を強め、ボウリング事業の収益底上げと持続的成長を図っていく方針だ。

2016年3月期第3四半期(単独)のボウリング事業の収益は、売上高が309百万円、営業利益が48百万円で、直前の四半期から高水準横ばいとなった。「横ばい」にとどまったのは、その前の第2四半期が前述のように収益が伸長したためで、今第3四半期の業績も高水準であることに変わりない。第3四半期は年末で、比較的利幅の薄い団体予約がほぼ満杯のため、利幅の高い個人需要を取り込みにくく、収益を大きく伸ばしにくいという事情もある。第4四半期(2016年1月ー3月期)には、継続的な集客努力の効果が再び顕在化してくると弊社では見ている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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