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ソルクシーズ Research Memo(5):自己資本比率は44.0%と着実に上昇

注目トピックス 日本株
■業績動向

(3)財務状況と経営指標

ソルクシーズ<4284>の2015年12月末の財務状況を見ると、総資産は前期末比1,225百万円増加の8,976百万円となった。主な増加要因としては、流動資産で現預金・有価証券が606百万円増加したほか、固定資産で477百万円増加した。クラウドサービスの開発に伴いソフトウェア資産が206百万円増加したほか、投資有価証券が130百万円増加した。また、2015年12月に(株)イーフローより、SmartVM事業※を220百万円で取得しており、同額をのれん(5年償却)として計上している。

※SmartVM事業:インターネット接続の際に使用する家庭用宅内装置に搭載される基本ソフトのライセンス販売事業及び、関連ソフトウェアの設計・開発支援事業。売上高の大半はインターネット接続用宅内装置に組み込まれる基本ソフトのライセンス販売収入で、年間130百万円程度の売上高となる。

一方、負債は前期末比232百万円増加の4,935百万円となった。退職給付債務が148百万円増加したことが主因となっている。また、純資産は前期末比992百万円増加の4,041百万円となった。利益剰余金が224百万円増加したほか、自己株式の処分を実施したことで491百万円の増加要因となった。

直近5期間の経営指標の推移を見ると、安全性を示す自己資本比率は自己株式の処分を御実施したこともあって44.0%と着実に上昇しており、有利子負債比率も49.2%と50%を割れる水準にまで低下するなど、財務体質の改善は着実に進んでいると判断される。また、収益性に関しては売上高営業利益率が5.2%と前期並みにとどまった一方で、ROAやROEはそれぞれ前期比で低下している。ただ、これはデリバティブ評価損や特別損失などの計上による影響であり、本業ベースについては堅調に推移しているものと思われる。今後については、人手不足が続くソフトウェア業界の中で、いかにニアショア・オフショアを開拓し、効率的な開発運用を進めていくことができるか、また、安定した収益性が期待できるストック型ビジネスの拡大が鍵を握るとみられる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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