サイバリンクス Research Memo(8):前期の特需の反動減と積極的な設備投資による費用増で2ケタ減益を予想
[16/03/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
(4)2016年12月期業績見通し
サイバーリンクス<3683>の2016年12月期業績は、売上高が前期比3.2%増の9,590百万円、営業利益は同32.0%減の500百万円と、増収ながら、2ケタの営業減益を予想する会社計画となっている。2ケタ減益は、官公庁クラウド分野での特需の反動減のため2016年第2四半期累計業績が、売上高が前年同期比4.5%減の4,765百万円、営業利益は同49.1%減の280百万円と、減収、2ケタ減益になると予想することが主要因。ただ、償却前経常利益は同13.5%減の899百万円と、営業利益の減益幅に比べると小幅に止まる予想。
増収となるのは、ITクラウド事業で2015年9月に合併したニュートラルの「BACREX」サービスが年間でフル寄与することや、モバイルネットワーク事業で新iPhoneの発売効果を見込むことが要因。一方、2ケタ営業減益となるのは、流通クラウド分野で積極的な設備投資による償却費増と新サービス提供のための費用増、及び官公庁クラウド分野で前上期にあった法改正に伴うシステム開発案件等の特需の反動減などによる。
○ITクラウド事業
売上高は同1.8%増の5,045百万円、セグメント経常利益は同31.1%減の349百万円と、増収、2ケタ減益を予想している。増収を見込むのは、流通クラウド分野で新サービス「BACREX」が年間でフル寄与するほか、「店POWER」が大規模小売業に導入予定であることや、官公庁クラウド分野で下期に大型防災デジタル案件が収益に寄与することなどによる。
一方、2ケタ減益となるのは、官公庁クラウド分野で前上期にあった複数の防災無線工事案件や法改正に伴うシステム開発案件の特需の反動減、流通クラウド分野で開発中の新サービス(「C2Platform」)の環境整備や、クラウド基盤設備の拡充に向けた設備投資を積極的に行うによる償却費負担の増加や、「@rms基幹次期バージョン」のテストフェーズの費用増を見込むことなどがマイナス要因として働くためだ。
○モバイルネットワーク事業
売上高は同4.7%増の4,545百万円、セグメント経常利益は同7.7%減の386百万円と、増収、減益を見込んでいる。増収を見込むのは、iPhoneの新型機種発売効果により販売台数が前期比で3.4%の増加を予想するほか、端末価格の上昇を見ていることによる。一方、減益となるのは、NTTドコモからのインセンティブを保守的に見ているほか、下期にドコモショップ店舗(同社の基幹店である岩出店)の大型化のための設備投資を計画していることによる。
弊社では、ITクラウド事業において、流通分野では「@rms基幹次期バージョン」の大型案件を受注済となっていることや複数案件の引合いが活発化していること、官公庁分野でも下期に大型防災デジタル案件を受注しているほか、他県から医療情報連携プラットフォームの引合いがあること、モバイルネットワーク事業で、NTTドコモからのインセンティブを保守的に見ていることなどを考慮すると、会社計画は保守的で上振れ余地があるとみている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)
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(4)2016年12月期業績見通し
サイバーリンクス<3683>の2016年12月期業績は、売上高が前期比3.2%増の9,590百万円、営業利益は同32.0%減の500百万円と、増収ながら、2ケタの営業減益を予想する会社計画となっている。2ケタ減益は、官公庁クラウド分野での特需の反動減のため2016年第2四半期累計業績が、売上高が前年同期比4.5%減の4,765百万円、営業利益は同49.1%減の280百万円と、減収、2ケタ減益になると予想することが主要因。ただ、償却前経常利益は同13.5%減の899百万円と、営業利益の減益幅に比べると小幅に止まる予想。
増収となるのは、ITクラウド事業で2015年9月に合併したニュートラルの「BACREX」サービスが年間でフル寄与することや、モバイルネットワーク事業で新iPhoneの発売効果を見込むことが要因。一方、2ケタ営業減益となるのは、流通クラウド分野で積極的な設備投資による償却費増と新サービス提供のための費用増、及び官公庁クラウド分野で前上期にあった法改正に伴うシステム開発案件等の特需の反動減などによる。
○ITクラウド事業
売上高は同1.8%増の5,045百万円、セグメント経常利益は同31.1%減の349百万円と、増収、2ケタ減益を予想している。増収を見込むのは、流通クラウド分野で新サービス「BACREX」が年間でフル寄与するほか、「店POWER」が大規模小売業に導入予定であることや、官公庁クラウド分野で下期に大型防災デジタル案件が収益に寄与することなどによる。
一方、2ケタ減益となるのは、官公庁クラウド分野で前上期にあった複数の防災無線工事案件や法改正に伴うシステム開発案件の特需の反動減、流通クラウド分野で開発中の新サービス(「C2Platform」)の環境整備や、クラウド基盤設備の拡充に向けた設備投資を積極的に行うによる償却費負担の増加や、「@rms基幹次期バージョン」のテストフェーズの費用増を見込むことなどがマイナス要因として働くためだ。
○モバイルネットワーク事業
売上高は同4.7%増の4,545百万円、セグメント経常利益は同7.7%減の386百万円と、増収、減益を見込んでいる。増収を見込むのは、iPhoneの新型機種発売効果により販売台数が前期比で3.4%の増加を予想するほか、端末価格の上昇を見ていることによる。一方、減益となるのは、NTTドコモからのインセンティブを保守的に見ているほか、下期にドコモショップ店舗(同社の基幹店である岩出店)の大型化のための設備投資を計画していることによる。
弊社では、ITクラウド事業において、流通分野では「@rms基幹次期バージョン」の大型案件を受注済となっていることや複数案件の引合いが活発化していること、官公庁分野でも下期に大型防災デジタル案件を受注しているほか、他県から医療情報連携プラットフォームの引合いがあること、モバイルネットワーク事業で、NTTドコモからのインセンティブを保守的に見ていることなどを考慮すると、会社計画は保守的で上振れ余地があるとみている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)
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