コスモ・バイオ Research Memo(1):自社ブランド製品を含めて約1,200万品を取り扱うバイオ専門商社
[16/03/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
コスモ・バイオ<3386>は、大学・公的研究機関・企業・病院などの研究室・検査室で使用される、ライフサイエンスに関する研究用試薬・機器及び臨床検査薬を輸出入販売し、世界のライフサイエンス研究を支援するバイオ専門商社である。
仕入先は全世界に約630社のグローバルネットワークを構築し、販売面では国内で全国をカバーする約200拠点と海外で約30拠点の販売代理店網を構築している。2015年12月期の商品別売上構成比は、研究用試薬が70.9%、機器が27.2%、臨床検査薬が1.8%である。
初代培養細胞(プライマリーセル)の研究開発・製造・販売及び細胞を用いた受託解析を行う(株)プライマリーセルを2006年12月に連結子会社化し、さらに2013年7月に吸収合併(現プライマリーセル事業部)して、グループ内にメーカー機能も持っている。
主要取扱品目はタンパク質研究用試薬、遺伝子研究用試薬、組織培養研究用試薬、その他バイオ研究用試薬、バイオ研究用機器、臨床検査薬等と幅広く、自社ブランド製品を含めて業界最大級の約1,200万品を取り扱っている。
圧倒的な品ぞろえで、抗体分野を中心に多種多様な商品・技術情報・サービスをワンストップで提供できることが強みだ。また薬事法、毒物及び劇物取締法など、関連法規や行政指導に該当するものが多く含まれているため、日本だけでなく世界各国の関連法規・取扱基準・規制に精通した対応力も強みである。
収益は、大学・公的研究機関における公的研究費や企業の研究開発費の動向、及び為替動向の影響を受けやすい。また国の年度末及び多くの企業の決算期末に当たる第1四半期(1月−3月)の構成比が高く、新年度に当たる第2四半期(4月−6月)の構成比が低くなる収益構造だ。
2016年12月期の連結業績予想は、売上高が2015年12月期比5.3%増の7,750百万円、営業利益が同40.2%減の120百万円、経常利益が同41.1%減の220百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同48.0%減の120百万円としている。営業強化などで増収だが、ドル高・円安による輸入仕入原価の増加で減益予想としている。想定平均為替レートは1ドル=125円(2015年12月期実績1ドル=121円)としている。第1四半期(1月−3月)は会社想定よりドル安・円高水準で推移している。この傾向が継続すれば利益上振れ要因となりそうだ。
3ヶ年計画の最終年度2016年12月期は厳しい事業環境が継続すると想定し、市場低迷・円安環境での収益伸長(営業活動の強化、市場シェアの拡大、収益性を考慮した仕入・販売、輸出売上の拡大)を目指している。今後は、新技術・新商品の開拓・導入、高付加価値の自社製品・サービスの一段の拡販、新基幹システムによる最適在庫管理や業務効率化を推進することで、収益力向上が期待される。
■Check Point
・ライフサイエンスに関する研究用試薬・機器および臨床検査薬を販売
・自社製品や受託サービスなどの高付加価値製品の売上が順調に推移
・市場低迷・円安環境下でも収益伸長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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仕入先は全世界に約630社のグローバルネットワークを構築し、販売面では国内で全国をカバーする約200拠点と海外で約30拠点の販売代理店網を構築している。2015年12月期の商品別売上構成比は、研究用試薬が70.9%、機器が27.2%、臨床検査薬が1.8%である。
初代培養細胞(プライマリーセル)の研究開発・製造・販売及び細胞を用いた受託解析を行う(株)プライマリーセルを2006年12月に連結子会社化し、さらに2013年7月に吸収合併(現プライマリーセル事業部)して、グループ内にメーカー機能も持っている。
主要取扱品目はタンパク質研究用試薬、遺伝子研究用試薬、組織培養研究用試薬、その他バイオ研究用試薬、バイオ研究用機器、臨床検査薬等と幅広く、自社ブランド製品を含めて業界最大級の約1,200万品を取り扱っている。
圧倒的な品ぞろえで、抗体分野を中心に多種多様な商品・技術情報・サービスをワンストップで提供できることが強みだ。また薬事法、毒物及び劇物取締法など、関連法規や行政指導に該当するものが多く含まれているため、日本だけでなく世界各国の関連法規・取扱基準・規制に精通した対応力も強みである。
収益は、大学・公的研究機関における公的研究費や企業の研究開発費の動向、及び為替動向の影響を受けやすい。また国の年度末及び多くの企業の決算期末に当たる第1四半期(1月−3月)の構成比が高く、新年度に当たる第2四半期(4月−6月)の構成比が低くなる収益構造だ。
2016年12月期の連結業績予想は、売上高が2015年12月期比5.3%増の7,750百万円、営業利益が同40.2%減の120百万円、経常利益が同41.1%減の220百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同48.0%減の120百万円としている。営業強化などで増収だが、ドル高・円安による輸入仕入原価の増加で減益予想としている。想定平均為替レートは1ドル=125円(2015年12月期実績1ドル=121円)としている。第1四半期(1月−3月)は会社想定よりドル安・円高水準で推移している。この傾向が継続すれば利益上振れ要因となりそうだ。
3ヶ年計画の最終年度2016年12月期は厳しい事業環境が継続すると想定し、市場低迷・円安環境での収益伸長(営業活動の強化、市場シェアの拡大、収益性を考慮した仕入・販売、輸出売上の拡大)を目指している。今後は、新技術・新商品の開拓・導入、高付加価値の自社製品・サービスの一段の拡販、新基幹システムによる最適在庫管理や業務効率化を推進することで、収益力向上が期待される。
■Check Point
・ライフサイエンスに関する研究用試薬・機器および臨床検査薬を販売
・自社製品や受託サービスなどの高付加価値製品の売上が順調に推移
・市場低迷・円安環境下でも収益伸長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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