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アキュセラ Research Memo(4):オプトジェネティクスによる網膜色素変性症治療の開発販売権を取得

注目トピックス 日本株
■会社概要

アキュセラ・インク<4589>は2016年4月に英国マンチェスター大学と、網膜色素変性を含む網膜変性疾患の治療に向けた、同大学のヒトロドプシン※を用いたオプトジェネティクスに基づく遺伝子療法の開発並びに販売を目的とする独占契約を締結したと発表した。

※網膜の杆体細胞を構成するタンパク質の一種で、光受容体の機能を果たす

網膜色素変性症は遺伝性の網膜疾患で、最初に光の明暗を認識する杆体細胞が損傷され、周辺視野及び夜間視力が低下し、その後に、色を認識する錐体細胞が損傷され、色覚異常や中心視力が低下、最終的には失明に至る疾患で、現在のところ有効な治療法が存在しない。幼少期に発症する例が多く、欧米及びアジアで約4,000人に1人が罹患する希少疾患に該当し(日本では難病指定)、患者数は世界で約140万人と推定されている※。

※Vaidya P, Vaidya A (2015) Retinitis Pigmentosa: Cisease Encumbrance in the Eurozone. Int J Ophthalmol Clin Res 2:030

マンチェスター大学で研究を行っているオプトジェネティクスとは、光を感じなくなった網膜細胞に、光をあてることによって活性化されるヒトロドプシンを導入、発現させることで、光感受性を持たせるという視機能の再生を目指す遺伝子療法となる。遺伝性と言われる網膜色素変性症は、100種類を超える遺伝子変異が確認されているが、その変異に依存しない画期的な治療法となる。同社では、同技術により、最終的には法定盲(矯正視力0.1未満)とみなされる患者の視機能再生に向けた研究開発も進めていく予定としている。

なお、今回の契約はマンチェスター大学の技術移転機関であるUMIP(University of Manchester Intellectual Property)との間で締結しており、契約額は非開示となっているが、2016年12月期の業績予想には織り込み済みとなっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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