デリカフーズ Research Memo(1):「農と健康を繋ぐ付加価値創造型企業」として更なる成長を目指す
[16/06/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
デリカフーズ<3392>は外食・中食業界向けにカット野菜、ホール野菜を卸す、いわゆる「業務用の八百屋」の国内最大手であると同時に、野菜の機能性に早くから着目し、農産物の分析研究においても、国内で他の追随を許さないデータベースを蓄積している。顧客企業に対して、こうした研究成果を活かした野菜を中心とした健康に導くメニュー提案をできることが強みで、「農と健康を繋ぐ付加価値創造型企業」として更なる成長を目指している。
2016年3月期の連結業績は、売上高が前期比12.6%増の31,573百万円、経常利益が同7.5%減の708百万円となった。天候不順や台風等の影響による野菜調達価格の高騰や作業効率の低下、奈良FSセンターの開設に伴う立ち上げ費用などにより2期ぶりの減益となったものの、売上高は既存顧客での取引シェア拡大及び新規顧客の開拓が順調に進み、6期連続の増収、過去最高を更新した。
2017年3月期は売上高で前期比6.1%増の33,500百万円、経常利益で同13.0%増の800百万円を見込む。奈良FSセンターの稼働率上昇に加えて、6月より西東京FSセンターが新規稼働するなど、生産能力の拡大により増収が続く。西東京FSセンターについては、既存の東京第一、第二FSセンターで処理していた案件を振り分けることで、早期立ち上げが可能で、今下期にはほぼフル稼働に近い状況となり収益に貢献する見通しとなっている。なお、西東京FSセンターでは業界初となる「真空加熱野菜」の量産ラインを導入、今後の主力商品の1つとして育成していく考えだ。外食企業では人手不足が慢性化しており、簡単に調理できる食材が求められていることに対応する。5年後には売上高で20億円規模を目標としており、付加価値も高いことから利益率の上昇にも寄与する見通しだ。
同社は直近5年間で年平均9%増収と、食品卸業界平均の5%を大きく上回る成長を遂げてきた。青果物専業の卸として仕入・加工・物流とワンストップで高品質なサービスを提供してきたこと、カット野菜の需要拡大に対応し積極的な能力増強を進めてきたことなどが高成長を実現できた要因と考えられる。2018年3月期からスタートする次期中期経営計画はこれから策定に入るが、今までの取り組みを継続していくことに加えて、真空加熱野菜など高付加価値商品の育成や、子会社ごとに行っている受発注業務の一元化、物流業務の一部内製化等など間接業務の効率化にも注力していくと見られる。売上高経常利益率は食品卸業界平均の1%強を上回る2%台を維持しているが、こうした取り組みを進めることで収益の更なる成長が期待される。
■Check Point
・国内最大手の「業務用の八百屋」
・既存顧客での取引シェアの拡大、新規顧客の獲得が進み、6期連続増収、過去最高売上高を達成
・西東京FSセンター、奈良FSセンターの稼動で増収が見込まれる
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2016年3月期の連結業績は、売上高が前期比12.6%増の31,573百万円、経常利益が同7.5%減の708百万円となった。天候不順や台風等の影響による野菜調達価格の高騰や作業効率の低下、奈良FSセンターの開設に伴う立ち上げ費用などにより2期ぶりの減益となったものの、売上高は既存顧客での取引シェア拡大及び新規顧客の開拓が順調に進み、6期連続の増収、過去最高を更新した。
2017年3月期は売上高で前期比6.1%増の33,500百万円、経常利益で同13.0%増の800百万円を見込む。奈良FSセンターの稼働率上昇に加えて、6月より西東京FSセンターが新規稼働するなど、生産能力の拡大により増収が続く。西東京FSセンターについては、既存の東京第一、第二FSセンターで処理していた案件を振り分けることで、早期立ち上げが可能で、今下期にはほぼフル稼働に近い状況となり収益に貢献する見通しとなっている。なお、西東京FSセンターでは業界初となる「真空加熱野菜」の量産ラインを導入、今後の主力商品の1つとして育成していく考えだ。外食企業では人手不足が慢性化しており、簡単に調理できる食材が求められていることに対応する。5年後には売上高で20億円規模を目標としており、付加価値も高いことから利益率の上昇にも寄与する見通しだ。
同社は直近5年間で年平均9%増収と、食品卸業界平均の5%を大きく上回る成長を遂げてきた。青果物専業の卸として仕入・加工・物流とワンストップで高品質なサービスを提供してきたこと、カット野菜の需要拡大に対応し積極的な能力増強を進めてきたことなどが高成長を実現できた要因と考えられる。2018年3月期からスタートする次期中期経営計画はこれから策定に入るが、今までの取り組みを継続していくことに加えて、真空加熱野菜など高付加価値商品の育成や、子会社ごとに行っている受発注業務の一元化、物流業務の一部内製化等など間接業務の効率化にも注力していくと見られる。売上高経常利益率は食品卸業界平均の1%強を上回る2%台を維持しているが、こうした取り組みを進めることで収益の更なる成長が期待される。
■Check Point
・国内最大手の「業務用の八百屋」
・既存顧客での取引シェアの拡大、新規顧客の獲得が進み、6期連続増収、過去最高売上高を達成
・西東京FSセンター、奈良FSセンターの稼動で増収が見込まれる
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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