サイオス Research Memo(1):18/12期に売上高14,000百万円、EBITDAで700百万円を目指す
[16/08/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
サイオステクノロジー<3744>は、Linuxに代表されるオープンソースソフトウェア(以下OSS)の開発と利用を軸に、OS、サーバー、アプリケーション、クラウンドコンピューティングに関わるソフトウェア製品とサービスの提供を行っている。直近では機械学習等の先進的な技術を取り入れた自社製品の開発に注力している。主力製品はシステム障害時のシステムダウンを回避するソフトウェア「LifeKeeper」や、MFP(複合機)向け文書管理ソフトなど。OSSの技術サポート体制では国内トップクラス。2015年4月に(株)キーポート・ソリューションズ(以下、KPS)、10月にProfit Cube(株)(以下、PCI)と、金融業界向けのシステム開発会社を相次いで子会社化している。
2016年12月期第2四半期累計(2016年1月−6月)の連結業績は、売上高が前年同期比42.0%増の6,238百万円、営業利益が330百万円(前年同期は55百万円の損失)と大幅増収増益となった。クラウドコンピューティング市場の拡大やマイナンバー制度の導入を契機とした情報化投資の拡大を追い風に、主力製品が前年同期比で2ケタ増収と好調に推移したことに加えて、前期に子会社化したKPS、PCIの業績が上乗せ要因となった。
2016年12月期の売上高は前期比22.8%増の11,500百万円、営業利益は370百万円(前期は111百万円の損失)となる見通し。第2四半期までの進捗率を見ると、下期に営業利益が落ち込む格好となるが、これはマイナス金利導入の影響で金融業界の投資意欲が冷え込むなど外部環境がやや悪化していることや、下期は研究開発費を増額する予定となっていることが要因となっている。ただ、会社計画は保守的な印象で、今後の受注状況次第で上振れする可能性は十分あると弊社では見ている。なお、注目製品となる「SIOS iQ」(IT運用分析ソフトウェア)については、機能拡充を継続的に進めており、今期は国内外10社以上の契約件数を見込んでいる。
中期3ヶ年計画として、2018年12月期に売上高14,000百万円、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)で700百万円を目標として掲げている。償却費が現状維持のペースであれば営業利益は500〜550百万円程度となる見込みだ。「Fintechを含む新たな領域での新規事業創出」「継続的な研究開発投資」「コアビジネスの競争力強化」に取り組むことで、計画の達成を目指していく考えだ。
なお、子会社の不適切会計処理問題に関しては第2四半期までに想定される損失を計上したことから、今後業績面でマイナスの影響は出ない見通しだ。また8月にコンプライアンス意識の徹底を図るための専門部署を設置し、グループ子会社も含めた管理体制を強化するなど、再発防止に向けた取り組みを進めている。
■Check Point
・「SIOS iQ」など、先進的な技術を積極的に取り入れ自社製品の開発を進める
・2016年12月期2Qは大幅な増収増益となった
・「LifeKeeper」やMFP(複合機)向けソフトウェアなどは好調を維持する見通し
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2016年12月期第2四半期累計(2016年1月−6月)の連結業績は、売上高が前年同期比42.0%増の6,238百万円、営業利益が330百万円(前年同期は55百万円の損失)と大幅増収増益となった。クラウドコンピューティング市場の拡大やマイナンバー制度の導入を契機とした情報化投資の拡大を追い風に、主力製品が前年同期比で2ケタ増収と好調に推移したことに加えて、前期に子会社化したKPS、PCIの業績が上乗せ要因となった。
2016年12月期の売上高は前期比22.8%増の11,500百万円、営業利益は370百万円(前期は111百万円の損失)となる見通し。第2四半期までの進捗率を見ると、下期に営業利益が落ち込む格好となるが、これはマイナス金利導入の影響で金融業界の投資意欲が冷え込むなど外部環境がやや悪化していることや、下期は研究開発費を増額する予定となっていることが要因となっている。ただ、会社計画は保守的な印象で、今後の受注状況次第で上振れする可能性は十分あると弊社では見ている。なお、注目製品となる「SIOS iQ」(IT運用分析ソフトウェア)については、機能拡充を継続的に進めており、今期は国内外10社以上の契約件数を見込んでいる。
中期3ヶ年計画として、2018年12月期に売上高14,000百万円、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)で700百万円を目標として掲げている。償却費が現状維持のペースであれば営業利益は500〜550百万円程度となる見込みだ。「Fintechを含む新たな領域での新規事業創出」「継続的な研究開発投資」「コアビジネスの競争力強化」に取り組むことで、計画の達成を目指していく考えだ。
なお、子会社の不適切会計処理問題に関しては第2四半期までに想定される損失を計上したことから、今後業績面でマイナスの影響は出ない見通しだ。また8月にコンプライアンス意識の徹底を図るための専門部署を設置し、グループ子会社も含めた管理体制を強化するなど、再発防止に向けた取り組みを進めている。
■Check Point
・「SIOS iQ」など、先進的な技術を積極的に取り入れ自社製品の開発を進める
・2016年12月期2Qは大幅な増収増益となった
・「LifeKeeper」やMFP(複合機)向けソフトウェアなどは好調を維持する見通し
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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