BS11 Research Memo(4):16/8期は2ケタ増収増益で着地、売上高は創業以来初の100億円突破
[16/10/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■中期経営計画の概要と進捗状況
(2) 2016年8月期決算の分析
日本BS放送<9414>の今中期経営計画の初年度に当たる2016年8月期は、売上高10,212百万円(前期比15.2%増)、営業利益2,108百万円(同7.6%増)、経常利益2,137百万円(同11.8%増)、当期利益1,460百万円(同20.0%増)と増収増益で着地した。期初予想との比較においても、売上高、各利益項目ともに計画を上回った。
売上高は同社設立以来初の100億円台乗せとなった。収入区分別では、タイム収入、スポット収入とも前年比較では2ケタ増収となった。タイム収入では新規通販枠の獲得、既存通販枠の単価上昇が増収につながったほか、特別番組(特番)の放送に伴う番組提供獲得による増収も目立った。計画値は非常に高い目標設定となっていたため、それに対しては未達となったが、内容的には満足のいく実績だったと弊社では評価している。
スポット収入ではBS放送の媒体価値向上に伴う、純広スポットが増加したほか、韓国ドラマの根強い人気に支えられ、間に放送する通販スポット販売が堅調に推移した。その他収入は、前期にあった大型映画製作からの配当収入の反動減により前期比減収となったが、計画に対しては上振れた。
利益面では「良質の番組作り」強化に向けて番組関連費用と認知度向上に向けた広告宣伝費が予定どおり増加した。番組関連費用は総額で2,860百万円と前期比9.9%増となった。内訳は番組購入費が527百万円(前期比41.4%増)、番組制作費が2,333百万円(同4.7%増)だった。費用総額の増加にもかかわらず、売上総利益率は前期の53.1%から54.7%に拡大した。これは、番組制作費の増加が想定を下回ったためと弊社ではみている。販管費のなかで、広告宣伝費は前期比61.3%増の1,002百万円と大幅に増加した。他にも代理店手数料なども増加し、販管費総額は3,474百万円(同26.6%増)となった。
増収による売上総利益の増益879百万円に対して、広告関連費、代理店手数料、人件費などの費用増加が総額で731百万円あり、結果的に営業利益は148百万円(7.6%)増の2,108百万円となった。
弊社では、2016年8月期決算について、好決算で収穫の多い決算であったと評価している。まず、売上高が100億円の大台に着実に乗せて、最終年度の目標である「売上高150億円」に向けて好スタートを切ることができた点が挙げられる。次に、2016年4月の改編で大型新番組や企画を複数リリースした中で、『あのスターにもう一度逢いたい』は明確に成功を収めたほか『報道ライブINsideOUT』や『熱血!スポーツ応援団』なども固定客をつかむなど一定の成果を収めることができた点が挙げられる。さらには、特番の放送を通じてタイム収入で増収を図ることに成功した。これは“増収の方程式”の1つのパターンを確立できたことを意味すると弊社では考えている。総括すると、番組作り強化による売上高拡大という狙いどおりの成果を挙げることができた1年だったと言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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(2) 2016年8月期決算の分析
日本BS放送<9414>の今中期経営計画の初年度に当たる2016年8月期は、売上高10,212百万円(前期比15.2%増)、営業利益2,108百万円(同7.6%増)、経常利益2,137百万円(同11.8%増)、当期利益1,460百万円(同20.0%増)と増収増益で着地した。期初予想との比較においても、売上高、各利益項目ともに計画を上回った。
売上高は同社設立以来初の100億円台乗せとなった。収入区分別では、タイム収入、スポット収入とも前年比較では2ケタ増収となった。タイム収入では新規通販枠の獲得、既存通販枠の単価上昇が増収につながったほか、特別番組(特番)の放送に伴う番組提供獲得による増収も目立った。計画値は非常に高い目標設定となっていたため、それに対しては未達となったが、内容的には満足のいく実績だったと弊社では評価している。
スポット収入ではBS放送の媒体価値向上に伴う、純広スポットが増加したほか、韓国ドラマの根強い人気に支えられ、間に放送する通販スポット販売が堅調に推移した。その他収入は、前期にあった大型映画製作からの配当収入の反動減により前期比減収となったが、計画に対しては上振れた。
利益面では「良質の番組作り」強化に向けて番組関連費用と認知度向上に向けた広告宣伝費が予定どおり増加した。番組関連費用は総額で2,860百万円と前期比9.9%増となった。内訳は番組購入費が527百万円(前期比41.4%増)、番組制作費が2,333百万円(同4.7%増)だった。費用総額の増加にもかかわらず、売上総利益率は前期の53.1%から54.7%に拡大した。これは、番組制作費の増加が想定を下回ったためと弊社ではみている。販管費のなかで、広告宣伝費は前期比61.3%増の1,002百万円と大幅に増加した。他にも代理店手数料なども増加し、販管費総額は3,474百万円(同26.6%増)となった。
増収による売上総利益の増益879百万円に対して、広告関連費、代理店手数料、人件費などの費用増加が総額で731百万円あり、結果的に営業利益は148百万円(7.6%)増の2,108百万円となった。
弊社では、2016年8月期決算について、好決算で収穫の多い決算であったと評価している。まず、売上高が100億円の大台に着実に乗せて、最終年度の目標である「売上高150億円」に向けて好スタートを切ることができた点が挙げられる。次に、2016年4月の改編で大型新番組や企画を複数リリースした中で、『あのスターにもう一度逢いたい』は明確に成功を収めたほか『報道ライブINsideOUT』や『熱血!スポーツ応援団』なども固定客をつかむなど一定の成果を収めることができた点が挙げられる。さらには、特番の放送を通じてタイム収入で増収を図ることに成功した。これは“増収の方程式”の1つのパターンを確立できたことを意味すると弊社では考えている。総括すると、番組作り強化による売上高拡大という狙いどおりの成果を挙げることができた1年だったと言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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