コネクシオ Research Memo(1):潤沢なキャッシュ・フローを新分野へ投入することによる成長を期待
[17/02/24]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
コネクシオ<9422>は、伊藤忠商事<8001>系の大手携帯電話販売代理店で、総販売台数(2016年3月期実績)は288万台、国内の業界全体では第2位、NTTドコモ<9437>系ではトップとなっている。近年は携帯電話端末の販売にとどまらず、法人向けにスマートフォンを利用したソリューションサービスの提供やコンビニエンスストアへのプリペイドカード販売などに加えて、IoTやMVNOなどの新しい分野にも取り組んでいる。
1. 2017年3月期第3四半期:累計期間で増益を確保、会計期間では過去最高利益を更新
2017年3月期第3四半期累計期間(2016年4月-12月)の業績は、販売台数が193.8万台(前年同期比6.4%減)となったことから売上高は191,215百万円(同5.8%減)と減収になったが、営業利益は6,823百万円(同9.4%増)、経常利益は6,886百万円(同9.1%増)、四半期純利益は4,520百万円(同15.1%増)と増益を確保した。期初からの新規契約者に対する過度な優遇策是正により端末の実質購入価格は上昇し販売台数及び売上高が減少したが、提案型接客の定着や光回線の獲得などにより顧客1人当たりの収益性が向上し、各利益項目は増益となった。
また同会計期間(2016年10月-12月)の業績は、販売台数がほぼ前年同期並みに回復したことから売上高70,980百万円(前年同期比4.5%減)、営業利益3,060百万円(同38.8%増)、経常利益3,078百万円(同37.5%増)、四半期純利益は2,037百万円(同45.2%増)を達成し、四半期ベースで過去最高利益を更新した。
2. 会社は2017年3月期通期予想を変えずだが、上方修正の可能性が高い
2017年3月期通期の業績は、販売台数275.0万台(前期比4.7%減)、売上高270,000百万円(同4.0%減)、営業利益9,210百万円(同0.1%増)、経常利益9,300百万円(同0.1%増)、当期純利益5,700百万円(同7.3%減)と予想されており、第3四半期までの業績が好調に推移したにもかかわらず期初の予想と変わっていない。主力の携帯電話販売の動向が不透明であることから控えめな予想となっているが、現在の市場動向を見る限り第4四半期の業績が大きく崩れることは予想しにくく、通期業績は会社予想を上回る可能性は高いと思われる。
3. 主力事業は安定成長が続くが、周辺サービスの拡大で成長余力はある
現在の国内携帯電話市場の状況から、新規契約者の獲得は伸び悩むが、安定した買い替え需要が期待できることから同社の主力事業も安定的に推移すると予想される。加えて、法人向けを中心に周辺の新規サービスやソリューション等を提供することで成長余力はある。
■Key Points
・携帯電話販売代理店の大手。業界第2位、NTTドコモ系ではトップ。
・2017年3月期第3四半期(会計期間)は四半期での過去最高利益を更新。
・個人向け事業は安定した収益が続き、法人向け事業で成長を図る。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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コネクシオ<9422>は、伊藤忠商事<8001>系の大手携帯電話販売代理店で、総販売台数(2016年3月期実績)は288万台、国内の業界全体では第2位、NTTドコモ<9437>系ではトップとなっている。近年は携帯電話端末の販売にとどまらず、法人向けにスマートフォンを利用したソリューションサービスの提供やコンビニエンスストアへのプリペイドカード販売などに加えて、IoTやMVNOなどの新しい分野にも取り組んでいる。
1. 2017年3月期第3四半期:累計期間で増益を確保、会計期間では過去最高利益を更新
2017年3月期第3四半期累計期間(2016年4月-12月)の業績は、販売台数が193.8万台(前年同期比6.4%減)となったことから売上高は191,215百万円(同5.8%減)と減収になったが、営業利益は6,823百万円(同9.4%増)、経常利益は6,886百万円(同9.1%増)、四半期純利益は4,520百万円(同15.1%増)と増益を確保した。期初からの新規契約者に対する過度な優遇策是正により端末の実質購入価格は上昇し販売台数及び売上高が減少したが、提案型接客の定着や光回線の獲得などにより顧客1人当たりの収益性が向上し、各利益項目は増益となった。
また同会計期間(2016年10月-12月)の業績は、販売台数がほぼ前年同期並みに回復したことから売上高70,980百万円(前年同期比4.5%減)、営業利益3,060百万円(同38.8%増)、経常利益3,078百万円(同37.5%増)、四半期純利益は2,037百万円(同45.2%増)を達成し、四半期ベースで過去最高利益を更新した。
2. 会社は2017年3月期通期予想を変えずだが、上方修正の可能性が高い
2017年3月期通期の業績は、販売台数275.0万台(前期比4.7%減)、売上高270,000百万円(同4.0%減)、営業利益9,210百万円(同0.1%増)、経常利益9,300百万円(同0.1%増)、当期純利益5,700百万円(同7.3%減)と予想されており、第3四半期までの業績が好調に推移したにもかかわらず期初の予想と変わっていない。主力の携帯電話販売の動向が不透明であることから控えめな予想となっているが、現在の市場動向を見る限り第4四半期の業績が大きく崩れることは予想しにくく、通期業績は会社予想を上回る可能性は高いと思われる。
3. 主力事業は安定成長が続くが、周辺サービスの拡大で成長余力はある
現在の国内携帯電話市場の状況から、新規契約者の獲得は伸び悩むが、安定した買い替え需要が期待できることから同社の主力事業も安定的に推移すると予想される。加えて、法人向けを中心に周辺の新規サービスやソリューション等を提供することで成長余力はある。
■Key Points
・携帯電話販売代理店の大手。業界第2位、NTTドコモ系ではトップ。
・2017年3月期第3四半期(会計期間)は四半期での過去最高利益を更新。
・個人向け事業は安定した収益が続き、法人向け事業で成長を図る。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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