アンビション Research Memo(1):サブリース急成長企業、AIチャットやブロックチェーンなどIT活用積極化
[17/03/14]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
AMBITION<3300>は、都心で若年層向けマンションのサブリース事業を中心に不動産関連サービスを展開する急成長企業である。「不動産SPA」のコンセプトのもと、サブリース(転貸)事業※1「かりあげ王」、賃貸仲介事業「ルームピア」「バロー」、売買事業※2「かいとり王」、民泊や家具付き賃貸サービスなどを通じて、顧客の様々なライフステージに適応する事業を展開している。
※1 サブリース(転貸)事業は、同社では「プロパティマネジメント事業」の一部である。
※2 売買事業は、同社では「インベスト事業」の一部である。
1. ビジネスモデルと強み
主力のプロパティマネジメント事業においては、管理物件が急成長しており8,029戸(2016年12月末、前年同期比33.7%増)の物件を転貸する。典型的なストックビジネスであり、リーマンショックや東日本大震災にもほとんど影響を受けずに売上を積み上げてきた。「かりあげ王」のブランドで、首都圏の若年層向けマンション・デザイナーズマンションなど個性のある物件を仕入れる。同社の強みは客付け力であり、1)自社店舗、2)スタッフのノウハウ、3)良質な仕入れ、4)IT活用の4要素が融合して強みが発揮される。
2. 業績動向
2017年6月期第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比47.5%増の6,685百万円、営業損失が48百万円と増収減益となった。増収は、主力のプロパティマネジメント事業におけるサブリース戸数が大幅に増加したことと、インベスト事業での大型物件の成約が主要因である。販管費(物件の管理人員、新管理システム投資、広告宣伝費、AIなどへの投資)を戦略的に増やしており、繁忙期(新入学、新就職の時期)を控えて体制を整備した。
3. 業績見通し
2017年6月期通期の連結業績は、売上高が前期比50.2%増の13,305百万円、営業利益が同15.0%増の230百万円と期初の予想を据え置いている。 売上高の第2四半期の進捗率は50.2%であり、繁忙期を前にして順調に推移している。
4. “不動産דIT”ブロックチェーンの推進
同社は不動産×ITをコンセプトに、様々な先進技術を不動産取引に応用する試みを続けている。例えば既にAIチャットを顧客対応に活用しており、営業時間外でも顧客とのやりとりが行われることで、利便性の向上や生産性の向上につながっている。
2016年11月、同社とカイカ<2315>は共同で不動産におけるブロックチェーンの実証実験を開始した。不動産賃貸の権利の発行・流通をモデルにブロックチェーンの可用性と安全性について、具体的なデータ登録やシステム動作等を確認する。顧客にとっては、来店せずに不動産の契約ができ、個人情報の心配もない取引が期待できる。
■Key Points
・サブリース事業の成長性、それを支える客付け力
・売上進捗率50%超え(第2四半期)、繁忙期の入居率アップで計画達成へ
・不動産賃貸におけるブロックチェーン実証実験を開始
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
<TN>
AMBITION<3300>は、都心で若年層向けマンションのサブリース事業を中心に不動産関連サービスを展開する急成長企業である。「不動産SPA」のコンセプトのもと、サブリース(転貸)事業※1「かりあげ王」、賃貸仲介事業「ルームピア」「バロー」、売買事業※2「かいとり王」、民泊や家具付き賃貸サービスなどを通じて、顧客の様々なライフステージに適応する事業を展開している。
※1 サブリース(転貸)事業は、同社では「プロパティマネジメント事業」の一部である。
※2 売買事業は、同社では「インベスト事業」の一部である。
1. ビジネスモデルと強み
主力のプロパティマネジメント事業においては、管理物件が急成長しており8,029戸(2016年12月末、前年同期比33.7%増)の物件を転貸する。典型的なストックビジネスであり、リーマンショックや東日本大震災にもほとんど影響を受けずに売上を積み上げてきた。「かりあげ王」のブランドで、首都圏の若年層向けマンション・デザイナーズマンションなど個性のある物件を仕入れる。同社の強みは客付け力であり、1)自社店舗、2)スタッフのノウハウ、3)良質な仕入れ、4)IT活用の4要素が融合して強みが発揮される。
2. 業績動向
2017年6月期第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比47.5%増の6,685百万円、営業損失が48百万円と増収減益となった。増収は、主力のプロパティマネジメント事業におけるサブリース戸数が大幅に増加したことと、インベスト事業での大型物件の成約が主要因である。販管費(物件の管理人員、新管理システム投資、広告宣伝費、AIなどへの投資)を戦略的に増やしており、繁忙期(新入学、新就職の時期)を控えて体制を整備した。
3. 業績見通し
2017年6月期通期の連結業績は、売上高が前期比50.2%増の13,305百万円、営業利益が同15.0%増の230百万円と期初の予想を据え置いている。 売上高の第2四半期の進捗率は50.2%であり、繁忙期を前にして順調に推移している。
4. “不動産דIT”ブロックチェーンの推進
同社は不動産×ITをコンセプトに、様々な先進技術を不動産取引に応用する試みを続けている。例えば既にAIチャットを顧客対応に活用しており、営業時間外でも顧客とのやりとりが行われることで、利便性の向上や生産性の向上につながっている。
2016年11月、同社とカイカ<2315>は共同で不動産におけるブロックチェーンの実証実験を開始した。不動産賃貸の権利の発行・流通をモデルにブロックチェーンの可用性と安全性について、具体的なデータ登録やシステム動作等を確認する。顧客にとっては、来店せずに不動産の契約ができ、個人情報の心配もない取引が期待できる。
■Key Points
・サブリース事業の成長性、それを支える客付け力
・売上進捗率50%超え(第2四半期)、繁忙期の入居率アップで計画達成へ
・不動産賃貸におけるブロックチェーン実証実験を開始
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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