シノケンG Research Memo(2):独自の販売戦略で投資用アパート販売事業が急成長(1)
[17/03/21]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■会社概要
1. 会社沿革
シノケングループ<8909>は、現代表取締役社長の篠原英明(しのはらひであき)氏が25歳だった1990年に(株)シノハラ建設システムとして福岡市に設立され、現在も福岡市に本社を置いている。「土地を持たない一般的なサラリーマン層に土地付き木造アパートを販売する」という従来のアパート経営の常識を覆すビジネスモデルで事業を開始した。その後、順調に事業は成長し、2001年に東京に進出。2002年にはJASDAQ上場を果たした。
土地付きアパートの投資を検討するサラリーマン層は、投資用ワンルームマンションも検討対象になるため、顧客を取りこぼすことがないよう、2003年に東京の中堅投資用マンションディベロッパーの(株)日商ハーモニー(現(株)シノケンハーモニー)を約2.8億円で買収し、投資用マンションの開発、販売に乗り出した。2005年11月に元一級建築士による耐震偽装事件が社会問題化した際、同社が手掛けたマンションにもこの元一級建築士が関わった物件があった。事件に巻き込まれた他社が補償に難色を示すなか、同社は該当7物件に関し総額30億円の補償でオーナーから物件を買戻すことを即断した。この影響で2006年3月期は約6億円の最終赤字となったが、素早い対応や危機管理能力が同社の信用をむしろ高める結果となり(返金を受けたオーナーの多くはその資金を元手に新たに同社の物件を購入したという)、翌期の業績はV字回復を果している。
2007年10月には商号を(株)シノケングループに変更するとともに、シノケングループを純粋持株会社とするホールディング制に移行した。2008年秋のリーマンショックにより、国内不動産市場は大きなダメージを受け、同社の2009年3月期の業績も41.4億円の最終赤字を計上し、財政状況が悪化した。2009年12月期(12月決算に変更)も小幅の赤字が残ったものの、金融市場の落着きを受け2010年12月期には黒字転換を果たし、以降は投資用不動産市場の拡大を背景に右肩上がりの成長を続けている。また、成長の過程でM&Aを活用しながら、介護関連事業やゼネコン事業など周辺事業へ事業領域を拡大している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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1. 会社沿革
シノケングループ<8909>は、現代表取締役社長の篠原英明(しのはらひであき)氏が25歳だった1990年に(株)シノハラ建設システムとして福岡市に設立され、現在も福岡市に本社を置いている。「土地を持たない一般的なサラリーマン層に土地付き木造アパートを販売する」という従来のアパート経営の常識を覆すビジネスモデルで事業を開始した。その後、順調に事業は成長し、2001年に東京に進出。2002年にはJASDAQ上場を果たした。
土地付きアパートの投資を検討するサラリーマン層は、投資用ワンルームマンションも検討対象になるため、顧客を取りこぼすことがないよう、2003年に東京の中堅投資用マンションディベロッパーの(株)日商ハーモニー(現(株)シノケンハーモニー)を約2.8億円で買収し、投資用マンションの開発、販売に乗り出した。2005年11月に元一級建築士による耐震偽装事件が社会問題化した際、同社が手掛けたマンションにもこの元一級建築士が関わった物件があった。事件に巻き込まれた他社が補償に難色を示すなか、同社は該当7物件に関し総額30億円の補償でオーナーから物件を買戻すことを即断した。この影響で2006年3月期は約6億円の最終赤字となったが、素早い対応や危機管理能力が同社の信用をむしろ高める結果となり(返金を受けたオーナーの多くはその資金を元手に新たに同社の物件を購入したという)、翌期の業績はV字回復を果している。
2007年10月には商号を(株)シノケングループに変更するとともに、シノケングループを純粋持株会社とするホールディング制に移行した。2008年秋のリーマンショックにより、国内不動産市場は大きなダメージを受け、同社の2009年3月期の業績も41.4億円の最終赤字を計上し、財政状況が悪化した。2009年12月期(12月決算に変更)も小幅の赤字が残ったものの、金融市場の落着きを受け2010年12月期には黒字転換を果たし、以降は投資用不動産市場の拡大を背景に右肩上がりの成長を続けている。また、成長の過程でM&Aを活用しながら、介護関連事業やゼネコン事業など周辺事業へ事業領域を拡大している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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